CJ第一製糖、中国の機能性アミノ酸メーカーを買収

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韓国の総合食品メーカーのCJ 第一製糖は3月21日、機能性アミノ酸の製造・開発を手掛ける中国の寧波市鎮海海徳生化科技(Ningbo Zhenhai Haide Biochem)の発行済み株式のすべてを360億ウォン(約34億円)で買収する契約を結んだと発表した。

海徳は 、L-メチオニンやL-アルギニンなど健康食品や化粧品向けなどに使われる約40種の機能性アミノ酸を手掛け、浙江省寧波に2つの工場を持つ。

CJ 第一製糖はこれまで、リシン、トリプトファンなどの飼料用アミノ酸事業に集中し世界1位に立ったが、機能性アミノ酸市場には全く手をつけずにいた。
この分野では味の素、協和発酵などの日本のアミノ酸メーカーが70%以上のシェアを占めている。

今回、世界に約300の顧客ネットワークを有する海徳を傘下に収め、医薬用など事業領域を広げ、全世界で現在1兆ウォン規模とされる機能性アミノ酸事業で2020年には35%のシェア で3位以内に入り、売上高4000億ウォンを目指す。

同社では、「これまで、リシン、メチオニンなどの飼料用アミノ酸事業に集中投資し、後発だが、高速技術開発などで味の素と協和発酵を抜き、世界一となり、5大飼料用アミノ酸を生産する世界初の企業になった。今回の買収で、人類の健康に役立つ機能性アミノ酸市場でも世界的に競争力を持つ企業になれるよう努力する」としている。

リシン、トレオニン、トリプトファン、メチオニンに続き、2013年に新規飼料用必須アミノ酸で、味の素が唯一のメーカーであった「バリン」の開発に成功、2014年にインドネシアで生産を開始した。

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CJ 第一製糖は韓国1位の総合食品会社で、CJ グループの食品とバイオテクノロジー事業部門を担当 し、過去60年間、韓国国内食品産業の発展を先導し、バイオテクノロジー産業の発展にも貢献してきた。

CJ 第一精糖(当初、第一精糖)は、1953年にSamsung Group初の製造業として設立された。
その後、
素材食品から始まり、加工食品に事業エリアを拡大してきた。

Samsung の創始者の李孟熙の長男の李在賢が1993年に第一精糖を率いてグループを離脱、第一精糖グループとなった。

2002年にCJ グループと改称、2007年に会社分割で、持株会社をCJ、事業会社をCJ 第一精糖とした。

現在、食品事業部門の加工食品、素材食品事業とバイオテクノロジー事業部門(バイオ、生物資源、製薬事業)で、量的拡大、質的成長を成し遂げている。

2012年以降、M&Aの相手を探しており、本年1月に、中国の食品添加剤メーカーで、グルタミン酸ナトリウム(MSG)で中国でトップシェアの梅花集団(Meihua Group)の買収交渉に入った。

梅花集団が中国のCJ 第一製糖の2工場を買収する見返りに、CJ 第一製糖が梅花集団 の経営支配持分を購入するという構想で、本年第2四半期に実現すべく、梅花集団の大株主との交渉を行っている。



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