欧米の医薬業界の変遷 -1

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欧米の医薬業界は1980年代から買収、分離を相次いで行ってきたが、最近になって活動が一層活発になった。

各社の動きをまとめた。

1.Pfizer

1999年にAmerican Home Products とWarner Lambert の合併が合意された直後、敵対買収を行ってWarner Lambert を買収、2009年にはそのAmerican Home Products (Wyeth と改称)を買収した。
2003年にPharmacia を買収している。

最近では、2015年にAllerganを買収し、本社を税率の低いアイルランドに移そうとしたが、米国の新たな税制では本社移転による恩恵がなくなり、断念した。
AstraZenecaに買収を打診し、断念している。

2006/3/6 世界の医薬会社の構造改革
2007/10/11 高杉良「挑戦 巨大外資」 Pfizer / Warner Lambert / American Home Products
2009/1/27  Pfizer、Wyeth を買収
2014/5/12 Pfizer が AstraZenecaに買収提案
2015/2/11 Pfizer、米製薬会社 Hospira, Inc. を買収 
2015/11/26 Pfizer、アイルランドのAllerganを買収 
2016/4/7 Pfizer とAllergan、合併計画断念

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2.Glaxo SmithKline

SmithKline Beecham と Glaxo \wellcome は1998年に一旦合併合意しながら破談となったが、2000年に合併した。
Pfizer、塩野義とHIV治療薬のJVを持つ。

2006/3/6 世界の医薬会社の構造改革 
2009/4/29 GlaxoSmithKline の動き
2012/11/2 塩野義製薬、HIV治療薬JVの枠組み変更

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3. Merck と Schering

両社はいずれもドイツの企業で、米国に子会社を持っていたが、第一次大戦でドイツ資産が没収され、別会社となった。

ドイツではMerck がSchering を買収しようとして断念、ScheringはBayer に買収された。

米国ではMerckがSchering-Ploughを買収、合併した。

なお、米国Merckは米国、カナダ以外の地域では「MSD」(Merck Sharp & Dohme)の名称を使用、逆にドイツのMerck KGaAは米国とカナダでは「EMD」Emanuel Merck, Darmstadtの社名を使用している。

2006/3/23 2つのMerck社
2006/3/24 バイエルがシェーリングの買収合意
2014/9/25 独Merck KGaA、研究用試薬の米 Sigma-Aldrich を170億ドルで買収
2009/3/11 Merck、米Schering-Plough を買収
2014/5/10 Bayer、米 Merckの大衆薬事業を買収

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4. Sanofi

Hoechst は米国で Celanese や Marion Merrell Dow を買収、1999年にRohne Poulent と合併してAventisとなった。(Celanese を再分離)

2004年にSanofi Synthelabo がフランス政府の支援を受け、Aventisを吸収、Sanofi Aventisとなった。現在名は Sanofi。

2006/3/6 世界の医薬会社の構造改革
2011/2/17  Sanofi-Aventis、Genzymeを買収 
2015/12/19 仏Sanofi と独 Boehringer Ingelheim、事業交換の交渉

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5. AstraZeneca、Novartis

AstraZeneca はICI から分離したZeneca とスウェーデンのAstraが合併してできた。

2014年にPfizerから買収提案があったが、拒否した。その後、買収を続けている。

NovartisはSandozとCiba-Geigyの合併で生まれた。

AstraZenecaの農薬部門とNovartisの種子部門が合併し、Syngenta となった。

2014/5/12 Pfizer が AstraZenecaに買収提案
2015/11/12 AstraZeneca、米製薬会社 ZS Pharma を27億ドルで買収
2015/12/22 AstraZeneca、買収による事業拡大 
2015/7/27 富士フイルム協和発酵キリン、バイオシミラー医薬品の開発・販売で AstraZeneca と提携

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6. Johnson & Johnson

Consumer Healthcare 傷ケア、ベビー用品、スキンケア・化粧品、オーラルケア、コンタクトレンズ、OTC医薬品
Medical Devices 外科手術関連、感染予防、心臓疾患関連、整形・脳神経外科関連、糖尿病関連、コンタクトレンズ
Pharmaceuticals 中枢神経系、真菌症、鎮痛・麻酔、がん、その他領域



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