JX、Petronas LNG 9 への資本参画

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JXエネルギーは6月3日、マレーシア国営石油 Petronas の子会社 Petronas LNG 9 の発行済み株式10%を取得する株式売買契約を締結したと発表した。

合わせて、Petronasの100%子会社 Petronas LNG とLNG販売における販売支援を行う契約も締結した。
Petronas LNG 9 が生産する年間360万トンのLNG販売の一翼を担う。

Petronas LNG 9 への資本参画は、マレーシアにおいてMalaysia LNG Tiga プロジェクトに次ぐLNGプロジェクトとなる。

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PetronasのBintuluのLNG生産基地は世界最大級で、現在8系列のLNGプラントが稼働しており、第9系列目のLNGプラントが建設されている。

既存8系列は生産開始順に3社に分かれており、1番(Satu)、2番(Dua)、3番(Tiga) の名がついている。
建設中の第9系列の運営会社は仮称で LNG 9 と呼ばれている。当初、Petronas 100% であったが、今回 JXが出資する。

既存 3プロジェクト計8系列のLNGプラントの生産能力は実質年間2,570万トン(下表では2,320万トン)と、単一場所でのLNG液化基地としては最大級。
同プラントからの日本へのLNG輸入量は、2014年で約1,500万トン、日本の全LNG輸入量の約16%を占める。

株主

能力

生産開始
Petronas サラワク州 その他
MLNG (Satu) 90% 5% 三菱商事  5% 260万トンx 3
= 780万トン
1983
MLNG Dua 60% 10% 三菱商事 15%
Shell 15%
260万トンx 3
= 780万トン
1985
MLNG Tiga 60% 10% JX  10%
Shell 15%
ダイヤモンドガス 5%
380万トンx 2
=760万トン
2003/3
MLNG 9 90% JX 10% 360万トンx 1
=360万トン
2017/1Q

ダイヤモンドガスは三菱商事 80%、石油資源開発 20%出資のJV


これらは、いずれもマレーシア、サラワク州沖のガス田から生産される天然ガスをBintuluで液化し、日本、韓国、台湾などの電力・ガス会社向けにLNGを販売している。

LNG基地は隣接している。

JXが出資しているMLNG Tiga の運営は下記の通りとなっている。

https://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/1/1808/200709_107e.pdf

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