Shellは6月7日、Shell Chemical Appalachia LLCがPittsburgh, Pennsylvania の近くでエチレンクラッカーとPEプラントを建設する最終決定を行ったと発表した。
18ヶ月以内に建設を開始し、商業生産は2020年代の初めを目指す。
Shellは2011年6月6日、Appalachia地方でエチレンクラッカーと誘導品プラントの建設を検討していることを明らかにした。
エチレンは豊富なMarcellus Shaleガスからのエタンを原料とする。
誘導品としてはPEを第一候補としている。今後も米国北東部のPE需要は伸びるとみている。
Shellではまた、この地域での雇用拡大も狙っている。2011/6/14 Shell、アパラチア地方でエチレンクラッカー建設へ
2015年6月15日、Shell ChemicalsはPotter Townshipの亜鉛精錬所跡地1000エーカーをHorsehead Corporationから買収した。
Marcellus basin とUtica basinのシェールガスからの低コストエタンを原料とし、年産160万トンのエチレンとポリエチレンを生産する。
原料ソースから近いという利点のほか、米国のポリエチレンの需要家の70%はピッツバーグの700マイル圏内にある。
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今回の発表は、Shellにとって石油化学事業の強化の(昨年の終わり来の)3番目の発表である。
1)Geismar, Louisiana でのアルファオレフィン増設
Shell Chemical はGeismar, Louisianaで年産425千トンのアルファオレフィン第4系列を新設し、同地での能力を130万トン以上とすると発表した。
ShellはGeismarに加え、英国の Stanlowで、Essar Oil (UK) Ltd にアルファオレフィンの生産委託を行っている。
Essar Group はインドで急成長しているグループで、製鉄、石油・ガス、電力、モバイル通信、海運、建設など、幅広い活動をしている。グループの資産は60億ドル、従業員は約2万人。石油・ガス部門のEssar Oils はインドとミャンマーで石油と炭層メタン(coal bed methane)の採掘を行っている。
Essar Oil (UK)は、2011年に Shell からStanlow refineryを買収してスタートした。
2)中海シェル石油化学(CNOOC and Shell Petrochemicals Co.)増設
Shellは3月22日、CNOOCとShell Nanhai B.V. が広東省恵州市の大亜湾経済技術開発区の中海シェル石油化学の増設の最終決定を行ったと発表した。
CNOOCがJVに隣接して建設を計画している石油化学施設を中海シェル石油化学が引き継ぐ。
年産100万トン以上の新しいエチレンクラッカーを建設し、エチレン能力を倍増以上にするとともに、中国最大となるSMPOプラントを含む誘導体を建設する。
Shell のOMEGA法(MEG)、SMPO技術、ポリオール技術を使用し、エチレンオキサイド150千トン、エチレングリコール480千トン、高品質ポリオール600千トンを生産する。
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