日本原子力発電、日立の英国の原電事業に協力

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日本原子力発電(日本原電)は7月7日、日立製作所及び日立の子会社の英国の原発事業会社 Horizon Nuclear Power との間で、Horizon が 2020年代前半の運転開始をめざし、北ウエールズのAnglesey島のWylfa Newydd で開発を進めているABWR (改良型沸騰水型原子炉) の新規原子力発電所建設プロジェクトに関し、許認可段階における協力協定を締結した。

Horizonと日立は、Horizon初のプロジェクトとなるWylfa Newydd 原発建設において、2018年までに全ての許認可を英国政府から取得し、2019年に着工、2020年代前半の初号機運転開始をめざしてい る。
英国初となるABWRの技術認可については、英国原子力規制庁による包括的設計審査の手続きが、2017年末の完了に向けて順調に進められている。

今回の協定に基づき、3社は、日本原電が培ってきた経験やノウハウを活かして、Wylfa Newydd 原発の建設費評価やEPC (設計・調達・建設) 契約締結に向けた作業、サイトライセンス、建設前安全性影響評価報告書を含む許認可取得、試運転の計画、運転開始後の各種メンテナンス計画の策定などを進め る。

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Horizonは、英国内における新たな原発の建設を目的として2009年に設立された。

日立製作所は2012年10月30日、ドイツのエネルギー会社のE.ON及びRWEからHorizon 全株式を買収する契約を締結した。
買収額は
6億7000万ポンド(約850億円)。

合わせて、建設プロジェクトの計画・推進に向け、英国で原子力業界有数のBabcock InternationalRolls Royce、カナダの建設エンジニアリング会社SNC-Lavalin と協力覚書を締結した。

2012/11/1 日立製作所、英の原発会社買収

Horizon は、北ウエールズのAnglesey島のWylfa Newydd とSouth Gloucestershire のOldbury-on-Severn の2カ所で、5,400MW級以上の原発(1,300MW級をそれぞれ 2~3基)を建設する 。
第三世代原子炉である改良型沸騰水型原子炉(
ABWR)技術を用いる。

日立とGEのJVのGE Hitachi Nuclear Energyが高経済性・単純化沸騰水型原子炉(ESBWR:Economic Simplified Boiling Water Reactor)の設計認証を申請中だが、実績を優先した。


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日本原電は、日本に商用原発を導入するために、電気事業連合会加盟の電力会社9社が80%、電源開発が20%出資し、1957年11月に設立された。

現在の株主は以下の通り。
電力9社合計 85.04% (うち東京電力 28.23%)
電源開発    5.37%
一般(142人) 9.58% (日立 0.92%、みずほコーポレート銀行 0.71%、三菱重工 0.64%)

敦賀原発と東海原発を持つが、再稼動の目途は立っていない。

運転開始 能力
(万KW)
状況
敦賀1号 1970.3 35.7 40年経過、2015/3/17 廃炉決定
  2号 1987.7 116.0 直下に活断層
東海 1978.11 110.0 審査停滞

売電収入はゼロだが、電力会社との契約で「基本料金」を受け取り、存続している状態で、新たな収益源の確保が課題になっている。

2012/10/20  日本原子力発電の損益状況

2016年3月期連結決算は、経常損益が63億円の黒字(前期は69億円の黒字)となった。
販売電力量は4年連続でゼロだったが、大手電力が原発の維持費として「基本料金」の支払いを継続した結果、黒字の確保につながった。

売上高は1149億円で、このうち基本料金は1126億円を占めた。原発の維持に必要な費用が減ったため、前期より176億円減少した。


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