LANXESS、米特殊化学品会社 Chemtura を買収 

| コメント(0)

LANXESS(2004年7月にBayerから分離独立)は9月26日、成長への次の手段として、高品質の難燃剤と潤滑油添加剤のメーカーの米国の特殊化学品会社 Chemtura Corporation を約24億ユーロで買収すると発表した。

Chemtura はPhiladelphia に本拠を置き、11カ国20箇所で活動している。売上高は約15億ユーロで、うち45%は北米。

高品質の難燃剤と潤滑油添加剤はChemturaの柱で、LANXESSは買収により、自社のRhein Chemieの添加剤事業と合わせ、新しいPerformance Additivesセグメントをつくる。

LANXESSでは、添加剤はスペシャリティケミカルの中でも非常に魅力的な分野であるとしており、両社の事業の統合で、産業分野での潤滑油の主供給者となり、競争力を強化できるとしている。

Chemturaの他の事業、ウレタンと有機金属はLANXESS にとって新事業で、ウレタンは LANXESSの High Performance Materials セグメントに、有機金属はAdvanced Industrial Intermediates 部門の一部となる。

シナジー効果は2020年で年 1億ユーロを見込む。

ーーー

Chemtura は2005年にCrompton とGreat Lakes Chemical が合併して設立された会社で、樹脂添加剤では世界最大のメーカー。ほかに農薬、石油添加剤、ウレタンポリマー等を生産している。農薬は旧Uniroyal の事業。

Crompton 1999年に Crompton & Knowles Uniroyalの事業を買収)と塩ビ添加剤メーカーのWitco が合併して出来た会社。

Great Lakes Chemical は水処理剤、家庭用クリーナー、難燃剤、安定剤等のメーカー。

Chemturaは2006年10月末に、コア事業への集中のため、
・ルイジアナ州に工場を持つ
EPDMとゴム薬
中国のChemtura-CNCCC Danyang Chemical の持分を含む及び、
・全世界の
オゾン劣化防止剤事業を、
化学分野を対象とする投資会社のLion Chemical Capitalに売却した。

2006/11/14 合成ゴム会社 Lion Copolymer, LLC

Chemtura は2009年3月18日、米国の事業に関して Chapter 11 の申請を行ったと発表した。

同社は2010年11月20日、財務リストラが完了し、Chapter 11から離脱したと発表した。

2009/3/21 Chemtura、民事再生法申請

コメントする

月別 アーカイブ