カナダ肥料大手のPotashCorp (Potash Corporation of Saskatchewan Inc.) は9月12日、カナダ同業のAgrium Inc.と経営統合すると発表した。
統合会社の売上高は約210億ドルで、世界最大の肥料会社として経営基盤を強化する。
統合会社の売上高は約210億ドルで、世界最大の肥料会社として経営基盤を強化する。
形式的には対等合併で、新設会社が両社を保有する形となる。PotashCorp 株主は1株につき新会社株式 0.400 株を、Agrium 株主は 2.230 株を受け取る。
PotashCorp 株主は新会社の株式の約52%を、Agrium 株主は48%を保有することとなる。
PotashCorp は加里で強みを持ち、Agrium の硫酸、燐酸などを取り込むことで、2位のMosaic Company(Cargill の肥料部門と米国の肥料会社 IMC Globalが統合、燐酸と加里を扱う)を引き離す。
製品別能力の世界の順位は下記の通り。
Uralkali :2010/12/25 ロシアの2大肥料会社が合併へ
2013/8/8 加里の国際輸出カルテル 崩壊?
CF Industries:2013年にリン酸塩事業をMosaicに売却し、窒素生産に事業集中
Yara International はノルウェーの窒素肥料メーカー
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PotashCorp は2010年8月に BHP Billiton から敵対的TOBを仕掛けられた。
カナダの法律では、政府は外国企業によるカナダ企業買収が国益に反すると判断した場合、拒否できる。
カナダ政府がBHPによる買収を拒否したため、BHPは敵対的TOB提案の取り下げを発表した。
2010/8/23 BHP Billiton、カナダのPotashCorpに敵対的TOB
逆にPotashCorpは2015年にドイツのK+S を88億ドルで買収しようとしたが、断念している。
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