太陽石油、南西石油を買収 

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太陽石油は10月18日、南西石油の全株式を、Petrobras の子会社から取得する株式譲渡契約を締結したと発表した。

買収金額は1億2930万ドル。

Petrobrasは2011年にブラジル国内の油田開発に経営資源を集中する方針に転換、「海外事業を縮小しており、南西石油もその一つ。全株売却の可能性もある」とした。

2015年4月末に製油所の運転を停止、2015年10月には取引先への文書で「2016年3月31日以降、石油製品販売契約を一切更新しない」と明記していた。

南西石油は買収後、精油所の再稼動はせず、石油タンクの運営や石油製品の販売供給を行う。
「沖縄県内に於ける石油製品の安定供給の一翼を担うべく、ターミナル事業に取り組むとともに、将来的には当社石油事業とのシナジー効果の創出を目的とする」としている。

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南西石油は1968年5月に「エッソスタンダード沖縄」として設立され、沖縄県西原町に製油所を建設した。
 (常圧蒸留 100,000 BPCD
、接触改質 13,500BPCD、ナフサ脱硫 25,000BPCD、灯軽油脱硫 19,000BPCD)

1977年5月に南西石油に改称し、当時 ExxonMobilの子会社であった東燃ゼネラル石油が87.5%、住友商事が12.5%出資した。

2007年11月に東燃ゼネラルはPetrobrasに南西石油持株を55億円で売却することで合意した、2008年4月1日に譲渡が完了した。

住友商事はPetrobras との間で新株主間協定書を調印し、新出資比率はPetrobras 87.5%、住友商事 12.5%のJVとなった。

住友商事は2010年4月に、国内石油製品事業の戦略の見直しの一環として、南西石油持株をPetrobrasに売却、これにより南西石油はPetrobrasの完全子会社となった。

Petrobrasによる南西石油買収の背景は次のとおり。

南西石油は能力が10万バレルと小さく、設備も老朽化しているため、ExxonMobil は閉鎖を検討していた。

一方、ブラジルでは2006年4月には完全自給体制を確立しており、Petrobrasは輸出を増やそうとしていたが、ブラジル産の石油は重質油であることと精製能力不足から、欧米やアジアで現地企業の買収や提携などを通じ精製能力を拡大することを計画していた。

Petrobrasは住友商事との新株主間協定書では、3年後を目処に1千億円を投じて大型設備を建設して2010年前後に稼働させ、安価なブラジル産の重質原油を処理し、中国や東南アジアなどにガソリンなど石油製品の輸出するとしていた。住友商事はアジア地域を中心とした原油、石油製品のトレードのノウハウと沖縄県内向けを中心とする国内石油販売の機能を提供する。

2007/11/7 ペトロブラス、南西石油を買収、最新設備新設

Petrobrasはその後、増産に向けた設備投資計画確定のため市場調査などを進めた。


しかし、米国のサブプライムローン問題を発端とする世界的な金融危機の影響で、コスト面と石油価格面の双方で予想が難しいとして調査をいったん中止した。

住友商事との間では、とりあえず2010年3月まで調査を延期することとしたが、その後、投資を断念、2011年には撤退の方針を決めた。


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