Samsung Electronicsは11月14日、米自動車部品大手 Harman International Industriesを買収すると発表した。
1株112ドルでの買収で、買収金額は約80億ドルになる。韓国企業による外国企業の吸収・合併としては史上最大。
Samsungにとっては自動車分野への本格参入となる。エレクトロニクス技術と資本力を持つSamsung の参入は、「クルマのIT化」が進む自動車産業に大きな影響を及ぼすとみられる。
Harmanは通信機能を備えた「Connected car」分野の技術に強く、3千万台の車に同社のInfotainment(「情報の提供」と「娯楽の提供」の車載システム)、Telematics(移動体通信システム)、Connected safety and securityなどの自動車及びオーディオ技術が使用されている。
同社の昨年の売上高は69億ドルで、売上高の内訳は下記の通り。 自動車関連は全売上高の65%に達する。
事業 | ||||
売上高 | 3,102百万ドル(45%) | 2,138百万ドル(31%) | 1,014百万ドル(14%) | 694百万ドル(10%) |
EBITDA | 14.3% | 15.4% | 12.1% | 12.2% |
Harman は音響機器メーカーとしても知られた存在。近年は自動車分野での事業拡大を進めており、有力メーカーの一角を占めるまでに成長していた。
Samsung は2015年12月に部品事業部門の下に自動車部品事業立ち上げのための「電装事業チーム」を新設したが、迅速な事業立ち上げのため、M&Aを狙っていた。
今回の買収で、両社の業界最大の強み(Best-in-Class) が相互補完されるとしている。
両社の技術の統合で、自動車のみならず、劇場や住宅、および個人の外出先分野で、つぎのような展開が期待される。
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