米オレゴン州の原発メーカーNuScale Power は1月12日、開発を進めてきた次世代原子炉の小型モジュラー炉(SMR)を使った初めての発電所を建設・運転するための認可申請を米原子力規制委員会(NRC)に提出した。
発電所の所有者は Utah Associated Municipal Power Systems で、アイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory )内に建設され、操業はEnergy Northwestが担当する。
NRCは40カ月かけて審査する。
SMRは出力が小さいため冷却が容易で、従来よりも安全性が高く、建設費用も安いとされる。
工場で建設され、トラックや貨車やバージで輸送され、現場で組み立てられる。
NuScale Power のSMRは直径 2.7m、高さ 19.8mで、1基当たりの出力は5万キロワットで、12基を組み合わせ、計60万キロワットの出力を予定している。
リアクターと容器は地下につくられたプールの水のなかに置かれる。
仕組みは以下の通り。
核反応によるエネルギーで一次冷却水が熱せられ、対流と浮力で上昇する。
上昇した熱は、蒸気発生器の数百本のチューブの壁を通して二次冷却水を熱し、蒸気にする。この蒸気がタービンを回し、発電する。(リアクター1基に発電機1基)
冷たくなった一次冷却水は重力で落下し、再度熱せられる。(繰り返し)
モジュールの冷却には自然対流と伝導によるので外部配管やポンプ、駆動用の電源を必要としない。
各モデュールは24カ月に一度、10日ほどかけて核燃料が補給されるが、その間、他のモデュールは稼働している。
事故で原子炉が運転停止すると 、外部電源無しに、冷却水の補充なしに、オペレータの作業なしに、自動的に無期限に冷却され炉心溶融を防ぐ。
下記により安全を確保している。
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NuScale Power は英国での事業化を検討している。
英国の国立研究所の研究で、このSMRで通常の軽水炉用原子燃料のほかMOX燃料についても使用可能であることが確認された。
MOX燃料を一部もしくは全量使う場合のいずれの場合においても原子炉の設計や運転には最小限の影響しか与えないことを確認した。
5万kWのSMRを12基連結したプラントでフルMOX燃料での運転を行えば、40年間で 2,000億kWhの電力を発電しつつ100tのプルトニウムを消費できるとしている。
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