住友金属鉱山と住友商事、チリ銅鉱山開発で2年連続で減損損失計上

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住友金属鉱山と住友商事は2月7日、両社が参画するチリ共和国 Sierra Gorda銅鉱山開発プロジェクトで減損損失を計上すると発表した。

足元の操業実績や中・長期の銅価格の動向を踏まえて、長期事業計画の見直しを行った結果、保有する固定資産の回収可能価額まで減損損失を計上する。

両社は2016年3月期にも同じ理由で減損損失を計上している。

減損計上額は下記の通り。(億円)

合計
2016/3月期 2017/3月期 合計
住友金属鉱山 689.41 799.26 1,488.67
住友商事 140.00 336.00 476.00
合計 829.41 1,135.26 1,964.67


両社は 70/30 のJVを通じて
Sierra Gorda銅鉱山の開発会社Sierra Gorda SCM に45% 出資している。

両社は2011年5月に、カナダの中堅鉱山会社Quadra FNX Mining Ltd.がチリ共和国に保有する大型銅-モリブデン鉱山案件であるSierra Gorda 銅鉱山開発プロジェクトに参画することで合意し、投資契約に調印した。

Quadra FNX Mining が100%保有していたが、両社で45%出資した。

2011年12月に世界第9位の銅開発会社であるポーランドのKGHM Polska Miedz S.A が33.4億ドルでQuadra FNX Miningを買収し、現在に至っている。

本プロジェクトは開発投資額29億ドルで、一部は国際協力銀行が中心のプロジェクトファイナンスで、残りを出資比率で出資・融資する。

平均年間生産量(含有金属量)は銅が22万トン、モリブデンが1万1千トン、金が2トンとされる。


両社の参加検討時点では、
中国の経済成長を背景に銅価格が1トン当たり1万ドル程度と過去最高値を付けていた。

その後、価格は急落、現在やや持ち直しているが、両社の想定した価格には程遠い。

チリのカセロネス銅鉱山に関連し、JX金属は2016年3月期に約800億円の減損損失を計上、三井金属もは193億円の減損損失を計上した。

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