Dow とDuPontの合併については、EUの規制当局が慎重な姿勢を続けている。このため、両社は2月7日に更なる事業売却案を当局に提案した。
Dow Chemical と DuPontは2015年12月11日、対等で経営統合すると発表した。 それぞれの取締役会が満場一致で賛成した。
統合後の社名はDowDuPontで、統合後に無税スピンオフで Agriculture、Material Science、Specialty Products の3つの会社に分離し、それぞれ上場する。
2015/12/14 Dow と DuPont、経営統合を発表
両社は承認を得るため、2016年7月にある提案をしたが、EU当局は不十分であるとした。
調査期間は12月20日までとなっていたが、欧州委員会は9月初め、合併の詳細と、欧州の農業市場での競争への影響について、もっと資料が必要として調査を中断したが、10月3日、資料が得られたとし、調査を再開した。
2016/8/15 EU、Dow とDuPont の合併で調査開始
今回、Dowのスポークスマンは、DuPontのCrop protection 事業の一部(関連するR&Dを含む)と Dowのアクリル酸コポリマーとアイオノマー事業の売却を行う用意があると述べた。
それを受け、EUは両社の提案をレビューする期限 を4月4日まで延長した。
両社では合併を本年上期にまとめ、18か月後の3社への分割を予定している。
DuPontの Edward D. Breen CEOはDuPontの社内報で次のように述べた。
我々は欧州委員会に解決案を提案した。
この案はEUを満足させるもので、かつ、合併の戦略的な意義を維持するものと考える。
詳細は明らかにできないが、強力な競争相手を創出するために、DuPontのCrop Protection部門の一部とそのR&Dを1社に売却する案が含まれている。
また、Dowのアクリル酸コポリマーとアイオノマー事業の売却も含まれている。合併の認可を得るため、規制当局と建設的に作業を続ける。成功すると信じている。
本年上期には合併できると期待している。
Dowはこの提案の一部を既に実施した。
Dowは2月2日、グローバルのエチレンアクリル酸(EAA) コポリマーとアイオノマー事業をSK Global Chemical に売却する契約を締結した。DowとDuPontの合併を条件としている。
DowはEAAコポリマーの主生産者で、Packaging and Specialty Plastics部門がPRIMACOR™ のブランドで販売している。
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EUの審査状況は下記の通り。
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