今回の合意に基づき、Exelon は百年以上にわたり積み重ねてきた高い優位性を持つエンジニアリングや保守、運営ならびに訓練の各分野における経験やノウハウを活かして、Horizon 初のプロジェクトとなる北ウエールズのAnglesey島のWylfa Newydd におけるABWR (改良型沸騰水型原子炉)の原発を運営するための技術や能力を高めていくとともに、Horizonが原発運営モデルを確立できるよう支援する。
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日立製作所は原発事業でGEと提携している。
日立製作所は2012年10月30日、ドイツのエネルギー会社のE.ON及びRWEからHorizon 全株式を買収する契約を締結した。
買収額は6億7000万ポンド(約850億円)。
合わせて、建設プロジェクトの計画・推進に向け、英国で原子力業界有数のBabcock International、Rolls Royce、カナダの建設エンジニアリング会社SNC-Lavalin と協力覚書を締結した。
Horizon は、北ウエールズのAnglesey島のWylfa Newydd とSouth Gloucestershire のOldbury-on-Severn の2カ所で、5,400MW級以上の原発(1,300MW級をそれぞれ 2~3基)を建設する。
第三世代原子炉である改良型沸騰水型原子炉(ABWR)技術を用いる。
日立とGEのJVのGE Hitachi Nuclear Energyが高経済性・単純化沸騰水型原子炉(ESBWR:Economic Simplified Boiling Water Reactor)の設計認証を申請中だが、実績を優先した。
2012/11/1 日立製作所、英の原発会社買収
Horizonと日立は、Horizon初のプロジェクトとなるWylfa Newydd 原発建設において、2018年までに全ての許認可を英国政府から取得し、2019年に着工、2020年代前半の初号機運転開始をめざしている。
2基にかかる総事業費を現時点で約190億ポンド(約2.6兆円)と想定。日立が総事業費の1割程度、英国政府が25%以上を出す案が出ている。
日本原子力発電(日本原電)は2016年7月7日、日立製作所及びHorizon との間で、Wylfa Newydd の新規原発建設プロジェクトに関し、許認可段階における協力協定を締結した。
日本原電が培ってきた経験やノウハウを活かして、Wylfa Newydd 原発の建設費評価やEPC (設計・調達・建設) 契約締結に向けた作業、サイトライセンス、建設前安全性影響評価報告書を含む許認可取得、試運転の計画、運転開始後の各種メンテナンス計画の策定などを進める。
2016/7/9 日本原子力発電、日立の英国の原電事業に協力
今回のExelonとの提携で、建設完了後の原発の運営に関し協力を得る。東芝が海外の原発事業の見直しに動くなか、日立は日本原電および海外パートナーとの協力体制を固め、事業を軌道に乗せたい考え 。
なお、日英両政府は2016年12月22日、原子力分野で包括的に協力する覚書を結んだ。世耕弘成経済産業相が同日、来日したGreg Clark ビジネス・エネルギー・産業戦略相と会談し、覚書を結んだ。 覚書では、日立傘下のHorizon Nuclear Power が英中部Wylfa で、東芝傘下のNuGenが英中部 Moorside(Sellafield)でそれぞれ計画する原発について言及した。
また、原子力の研究開発や、福島第1原子力発電所の廃炉や除染などでも協力を深めることを確認した。
2016/12/27 日英、原発建設協力で覚書、日立・東芝の案件対象
この協力覚書は実質的には日立と東芝の計画を支援するものである。
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Exelon Generation は、32,500メガワットの発電容量を有する米国内で最大かつ最も効率的でクリーンなエネルギーを発電する会社の一つ。イリノイ州やメリーランド州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ペンシルベニア州において13の原子力発電所で計22基、19,400メガワットの発電容量を有しており、米国において最大規模の原子力発電所を運営している。
そのうち8箇所の原子力発電施設がBWR (沸騰水型原子炉)を採用している。
また、米国16の州において風力発電、太陽光発電、landfill-gas 発電(廃棄物埋め立て処分場から発生するガスによる発電)、水力発電、天然ガスや石油施設を運営し、13,100メガワット以上の発電容量を有しており、業界屈指の安全記録を保持してい る。
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