2017年3月期よりIFRS方式に変更した。下記では2016年3月期もIFRS方式に組み替えた。
営業損益は前年とほぼ同じで大好調が続いた。
株主帰属損益は、前期に計上した非継続事業(インド及び中国におけるテレフタル酸事業)における減損損失が減少したことに加え、同事業の譲渡に関連した繰延税金資産の計上に伴う税金費用の減少があり、同1,049億円増となった。
2016/5/19 主要企業の2016年3月決算 - 三菱ケミカルホールディングス
〔IFRS〕 単位:億円 |
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少数株主帰属損益が大きいのは、田辺三菱製薬や大陽日酸のような高収益子会社の持ち株比率が50%台に止まるため。
営業損益は下記の通り。
2016/3と2017/3はIFRS方式のため、非経常項目を含む(従来より範囲が広がる)
グラフと表では、セグメント別では非経常項目を除いたコア営業利益で計算し、これまでと合わせ、非コアを加えた。
2016年3月期は各分野とも好調で、2014年下期に連結対象とした大陽日酸の業績がフルに寄与したこともあり、営業損益は大幅増益となり、過去最高だった2011年3月期を上回った。
本年度も好調が続く。ヘルスケアは減益となったが、ポリマーズが補った。
営業損益対比(億円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ケミカルズ:基礎化学品 -50、炭素 -11(市況悪化等)、産業ガス +73(米・豪事業追加、原燃料価格下落)
ポリマーズ:ポリオレフィン等 -38 (定修規模拡大等)、MMA&アクリル樹脂 +193 (アジア・欧米市況堅調)エレクトロニクス:-19(円高、ディスプレイ材料売価低下)
デザインドマテリアルズ:+65ヘルスケア:-138(薬価改定影響、前期に技術料一時金)
なお、2017年4月に三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンを統合し、三菱ケミカルにしたのに伴い、2018年3月期のセグメントを変更する。
営業損益予想は次の通り。
田辺三菱製薬の実績は以下の通り。
2017年度よりIFRSを適用。(三菱ケミカルHDの出資比率は56.3%)
単位:億円 (配当:円)
売上高 コア営業利益 営業損益 税引前損益 株主帰属損益 配当 中間 期末 2016/3 4,258 1,070 818 833 593 22 24 2017/3 4,240 945 941 961 713 24 28 前年比 -18 -125 123 128 120 2 4 2018/3予 4,410 900 900 910 715 38 28
コア営業利益は、減収に加え、米国事業展開準備費用の増加等により減益となった。
前期には非経常項目で早期退職実施に伴う割増退職金などの構造改革費用を計上したが、当期は大幅に改善したため、全体としては増益となった。
2014年下期から連結対象とした大陽日酸の業績は下記の通り。
2017年度よりIFRSを適用。(三菱ケミカルHDの出資比率は50.7%)
単位:億円 (配当:円)
売上高 コア営業利益 営業損益 税引前損益 株主帰属損益 配当 中間 期末 2016/3 5,944 475 489 466 290 7 9 2017/3 5,816 547 537 502 347 9 11 前年比 -128 73 47 36 57 2 2 2018/3予 6,200 565 570 345 11 11
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