化学メーカーの3月期決算

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2017年3月期決算がほぼまとまった。

各社の決算状況は https://www.knak.jp/kessan/ 

売上高は円安などの影響で減収の会社が多い。

営業損益では、三井化学(石化)、東ソー(クロルアルカリ)、三菱ガス化学(芳香族、機能化学品)などは交易条件差が著しく改善し、利益が急増した。

売上高
営業損益
経常損益
当期損益


下記各社はブログ記事を参照

三菱ケミ、信越化学、住友化学、三井化学、東ソー、旭化成


帝人は当期損益が急増している。米国在宅医療事業からの撤退を決定したことに伴う税効果会計の適用で、税額が前期比338億円減少した。

2017年4月に、米国で在宅医療事業を展開する連結子会社Braden Partners, L.P.ならびにAssociated Healthcare Systems, Inc.の持分全てを売却し、米国在宅医療事業から撤退。

単位:億円 (配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 特別損益 税引前 税金 当期損益   配当
中間 期末
2015/3 7,862 391 424 -493 -69 31 -81 2 2
2016/3 7,907 671 603 -147 456 164 311 3 4
2017/3 7,413 565 559 -220 339 -175 501 5 6
前年比 -495 -106 -44 -73 -117 -338 190 2 2
2018/3予 8,550 620 630 420 6 6


トクヤマは、化成品が交易条件差で、特殊品が多結晶シリコンの好調で、営業利益が増加した。

マレーシアの多結晶シリコン事業で前々期、前期に連続して多額の特別損失を計上したが、今期はそれがなくなったことと、マレーシア子会社の事業譲渡で税金が減少したため、営業利益の増と相まって、当期損益は大幅増益となった。(Tokuyama Malaysia の韓国 OCI Companyへの売却を決めたが、手続きが遅れ、2017年5月末に売却する。)

単位:億円 (配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 特別損益 税引前 税金 当期損益   配当
中間 期末
2015/3 3,021 195 129 -779 -650 3 -653 0 0
2016/3 3,071 231 177 -1,042 -865 130 -1,006 0 0
2017/3 2,991 397 340 45 385 -149 522 0 0
前年比 -80 166 163 1,088 1,250 -279 1,527
2018/3予 3,000 360 320 130 2 2


三菱ガス化学は海外のメタノール事業の持分法損益が営業外損益に含まれる。
2016年10月1日付けで2株を1株に併合したため、配当は表面上、2倍となった。

単位:億円 (配当:円)
  売上高 営業損益 持分法 経常損益 特別損益 当期損益   配当
中間 期末
2015/3 5,296 150 289 430 40 444 7 7
2016/3 5,935 340 167 454 4 341 8 8
2017/3 5,565 438 211 624 -13 480 8 11 (22)
前年比 -370 97 44 169 -17 138 0 3
2018/3予 5,800 370 550 430 11 (22) 11 (22)

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