BP、上海SECCO石油化工の持分をSinopecに売却

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BPは4月27日、上海赛科石油化工(上海SECCO石油化工)の持分(50%) を、上海SECCOのパートナーのSinopecの子会社上海高橋石化 に16.8億ドルで売却することで合意したと発表した。

BPではこの決定を、同社の技術を生かし、競争的有利にある分野でグローバルに活動するという方針に沿うものであるとした。また、中国は同社の化学事業の主たる活動地域であり、新しい活動の場を求め続けるとしている。

上海SECCOはBP 50%/SINOPEC 30%/SINOPEC上海石化 20%のJVで上海漕泾化工(Caojing)地区のShanghai Chemical Industrial Parkに立地する。

2005年3月にスタートした。原料はナフサで製品は以下の通りであった。

現在の能力:
 エチレン 109万トン、BTX 65万トン、SM 65万トン、PS 30万トン、PE 60万トン、PP 25万トン、ANM 52万トン。

2006/4/6 中国のエチレン合弁会社

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BPは当初、エチレン、アクリロニトリル、HDPE、PP、PTA、パラキシレン、酢酸の7つの事業を化学事業の中でのコア事業としていた。

2006/8/29 BPの石油化学のオリジン

このうち、エチレン、アクリロニトリル、HDPE、PPの事業をスコットランドとフランスの石油精製とともにInnoveneとして分離、その後、2005年末にIneos に売却した。

2006/6/14 事業買収で急成長した化学会社

SECCOの事業はいずれもInnoveneの担当事業であるが、Sinopecとの関係で、本JVはBPに残した経緯がある。
恐らく、Sinopec側もパートナーがBPからIneosに代わることを望まなかったと思われる。

現在ではBPが関与する意味はなくなったため、JV相手のSinopecに引き渡し、Sinopecの100%子会社とするもの。


中国でのBPの他の事業は次の通り。

    酢酸JV Yangtze River Acetyls Company:YARACO

1995年にBP 51%、Sinopec 44%、地元 5%のJVのYARACOを設立、重慶で酢酸 40万トン、エステル8万トンの生産を開始した。

2015年に1系列として世界最大の60万トンプラントをスタートし、合計能力は100万トン。

酢酸JV BP YPC Acetyls Company (Nanjing) :BYACO

BPとSinopecは江蘇省南京市に50/50JVのBP YPC Acetyls Company (Nanjing) Ltd. (BYACO) を設立し、2010年8月に50万トンの酢酸の商業生産を開始した。

PTA JV BP Zhuhai Chemical

珠海に富華集団(その後 Zhuhai Port Coと改称)とのJVのBP 珠海ケミカル(BP 85%)を持つ。

2015年に第3期 125万トンの生産を開始、第1期 60万トン(当初 35万トン)、第2期110万トン(当初 90万トン)と合わせ、合計能力は295万トンとなった。

2011/2/22  BP、中国のPTA事業を拡大

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