Saudi Aramco、サウジでワールドクラス造船所設立のJV契約締結

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Saudi Aramco は5月31日、UAEのエンジニアリング会社Lamprell plc、Aramcoの石油を輸送するサウジ国営のNational Shipping Company of Saudi Arabia ("Bahri" ) 及び韓国の現代重工業 の3社と、サウジの東岸のRas Al-Khair に建設中の海事複合施設「サルマン国王・グローバル・マリタイム・コンプレックス」で、ワールドクラスの造船所を建設・運営するJV設立の株主契約に調印した。

造船所は生産能力と規模で地域最大で、海上原油・ガスのリグ、海上油田支援船、巨大タンカー(VLCC)を含む船舶を製造、保守管理、修理、オーバーホールし、Aramcoとそのサプライチェーンパートナーを支援する。

2022年のフル稼働を目指す。

コンプレックス(King Salman International Complex for Maritime Industries and Services)の立地と完成予想図:

造船所は4つに分かれている。

Zone A とD はLamprellが担当し、リグの建設と、リグと船舶の保守管理、修理、オーバーホールを行う。

Zone B と C は現代重工業が担当し、船舶の建設と、海上油田支援船の保守管理、修理、オーバーホールを行う。

Aramcoの親会社のSaudi Arabian Oil Companyは、最低20のリグ(年2基 x 10年)と支援船を購入する。
Bahri は10年間にわたり、必要とする船舶のすくなくとも75%、即ち多数の巨大タンカーを含む最低52隻の船舶を購入する。

各社の投資額(百万ドル)と出資比率は次の通り。

Saudi Aramco 350.7 50.1%
Bahri 139.3 19.9%
Lamprell 140.0 20.0%
現代 70.0 10.0%
合計 700.0 100%

総建設費用は52億ドルと見込まれており、このうち35億ドルはサウジ政府が支出する。

7億ドルは4社が出資し、残り10億ドルはSaudi Industrial Development Fund が融資する。

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サウジ政府は石油に依存する経済からの脱却を目指した成長戦略「ビジョン2030」を推進しており、本件はその一環で、サウジで船舶産業を現地化し、雇用を創生することにも役立つ。

現代重工業は昨年12月1日にプロジェクトへの参加を発表した。世界的な造船不況が続くなか、初めて海外案件に乗り出し、船舶の建造技術や造船所の運営ノウハウの支援に活路を探る。

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なお、米国の油田サービス・機器供給メーカー McDermott International は2017年3月、機器の現地生産の基地をつくるため、Ras Al Khair の土地の長期リース契約の覚書を結んだ。



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