韓国のSKグループ、Bristol-Myers Squibb のアイルランド工場を買収

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韓国SKの100%子会社のSK Biotekは6月16日、アイルランドの SwordsにあるBristol-Myers Squibb(BMS)の医薬品原体生産工場を買収する契約を締結した。

韓国企業がグローバル製薬会社の生産設備をまるごと買収するのは初めて。両社の協議に基づき具体的な買収金額は公開していないが、親会社のSKが上半期に結んだ契約としては最も大きいという。

今回の買収によりSK BiotekBristol-Myers Squibbの生産設備、人材とともに主要製薬会社に対する医薬品原料供給契約を確保する。AstraZenecaに対する供給契約が最も大きい。
工場では、Bristol-Myers SquibbとPfizerが共同開発した経口抗凝固薬のエリキュース(Eliquis)の原体も製造する。

SK Biotekはこれを開発製造受託会社(CDMO:Contract Development Manufacturing Organization )として運営し、研究開発とマーケティングの人員を増やし、増設のための投資を行う。

両社はスムースな移行のため協力する。

Bristol-Myers Squibbが売却を決めたのは、原料生産は製造受託会社(CMO)に任せるのが効率的との判断によるもの。
グローバル製薬企業は新薬開発に専念し、生産は信頼できる専門企業に任せる形態で製薬産業が再編されている。

Bristol-Myers Squibbは自社の主力製品の原料供給契約まで譲渡することになるため、売却先選定に厳しい条件を提示し、交渉に3年ほどかかったとされる。

SK Biotek は10年間にわたりBristol-Myers Squibbに原料を供給し信頼を築いてきた。

今回の買収はアイルランド政府とアイルランド投資庁が積極的に支援して実現した。

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