日揮、米国西海岸初の大型LNGプラント建設プロジェクトを受注

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日揮は7月7日、米国の Kiewit Energy Group および Black & Veatch Constructionと共同で、Jordan Cove LNG社が米国西海岸で計画するJordan Cove LNGプラント建設プロジェクトを受注したと発表した。

プロジェクトの詳細は、下記の通り。

契約先 Jordan Cove LNG LLC
建設場所

オレゴン州 Coos Bay地区

契約

最大で年産780万トン(5系列合計)の天然ガス液化設備、
ガス貯蔵設備、
LNG出荷施設
に係る設計・調達・建設工事(EPC)役務

契約形態 ランプサム契約
受注金総額 非公表

受注総額は6000億~7000億円とみられ、日揮の担当部分は2000億円弱のもよう(日経)。

日程 2024年の生産開始を目指し、2019年を目途に最終投資判断

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米エネルギー省は2014年3月24日、Jordan Cove Energy Project, L.P. に対し、オレゴン州Coos Bay のJordan Cove LNG Terminal からの非FTA締結国向けのLNG輸出を承認した。
承認数量は日量0.8Bcf (年間600万トン)で期間は20年間となっている。

2016年3月22日、東京電力と中部電力が設立した火力発電用の燃料調達会社JERAが年間150万トンの20年契約を締結した。
同年4月8日には、伊藤忠との間で 年間150万トンの20年契約を締結した。

Jordan Cove Energy Project, L.P.はカナダのCalgaryに本拠を置くエネルギー関連インフラ投資会社のVeresen Inc. (旧称 Fort Chicago Energy L.P.)が経営する。

オレゴン州Coos Bay の北方に16万m3のLNG貯蔵タンク2基と年産600万トン(将来900万トンへの拡大予定)の液化設備を建設する。

合わせて、カナダ及びRocky Mountain地区の天然ガスのハブであるオレゴン州Malin とJordan Cove LNG との間にPacific Connector Gas Pipelineを新設し、カナダからのWillimas Northwest Pipeline、TransCanada Pipeline、Rocky Mountain地区からのRuby Pipelineと接続する。

操業時はカナダ産天然ガスが70%、米国産天然ガスが30%で、最終的には比率を 65/35 とする。


今回、日揮はこの計画の建設を行うもので、契約会社の社名、LMG能力が変更されている。

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すでに稼働しているメキシコ湾のプラントからパナマ運河経由で東アジアに運ぶと20日間かかるが、西海岸からは8日しかかからない。

Jordan Coveはアジア太平洋及び南米市場のほとんどに最短で、運賃が最も安いと自負している。

日本向けLNG運賃は以下の通り。

  Jordan Cove &Kitimat   1.24 $/百万BTU 
  US Gulf Coast   2.96  
  Cove Point(東海岸)   3.07  
         
  Gorgon(豪)   1.17  
  Gladstone(豪)   1.21  
  Ichthys(豪)   1.23  
    
資料:Platts LNG Forum, Tokyo 2012/9/25
  



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