OPECの6月生産量 増加

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OPECは7月12日発表のMonthly Oil Market Reportで、加盟14カ国の6月の生産量(外部ソースによるもの)が日量3261万バレルとなったと発表した。

1月の協調減産実施後の最高水準で、減産適用を除外されているリビアやナイジェリアの生産量が大きく回復した。

OPEC 生産枠と生産実績 (千バレル/日)

生産量では減産適用除外のナイジェリアとリビアが大幅増産となっている。2国の生産量に上限を設ける見直し論が浮上している。

イラクもイスラム国との戦闘に伴う財政難を理由に増産を行っている。

米国のシェールオイルも増産が続いており、投資銀行各社は原油相場の見通しを引き下げている。

付記

OPEC加盟国と非加盟の主要産油国は7月24日、減産合意の適用を免除されているナイジェリアの産油量に上限を設けることで合意すると共に、一部の産油国に対し減産合意の一段と厳格な順守を求めた。

ナイジェリアが産油量を現在の日量約180万バレルから増加させないこと、さらに将来的に減産を行うことで合意したことを明らかにした。ただ期限は設けず、ナイジェリアの産油状況を向こう数週間見守るとした。

リビアについては、産油量が当面は日量100万バレルを超えず、2011年の内戦勃発前の生産能力である日量140万─160万バレルを回復する公算は小さいため、産油量の制限は見送った。

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OPECは2016年11月30日にウィーンの本部で開いた総会で、8年ぶり(国別)の減産で合意した。

総会では9月28日のアルジェリアでの臨時総会で合意した日量3,250万~3,300万バレルの下限である3,250万バレルに減産することで加盟国がまとまった。
2017年1月1日から実施し、実行をチェックするためのHigh-level Monitoring Committeeの設置を決めた。

発表文では「OPEC 14カ国の生産枠を3,250万バレルとする」としているが、報道されている国別枠の合計では32,682千バレルで、 当時の現状からは1,164千バレルの減産となる。 (「現状」は新生産枠と減産量から逆算したもので、10月の外部ソースの実績とは一致しない。)

また14か国とは当時はインドネシアを含めた国数だが、インドネシアは一時離脱を決めており、減産対象外。またリビアとナイジェリアは減産の適用除外である。
新しい「生産枠」が何なのか、明確でない。
今回の生産量には、本年5月25日の総会で加盟を認めたばかりの赤道ギニアの生産量が含まれている。

当初は全加盟国に減産協力を求めるサウジと、減産の適用除外を求めるイランが対立していた。また、政情不安によって生産量が一時的に落ち込んだリビアやナイジェリアも生産量の回復を目指していた。

今回、アルジェリアの仲介で、イランへの譲歩に難色を示してきたサウジが軟化し、下記の調整をすることで合意に達した。

政情不安などで生産量を落としているナイジェリアとリビアは減産の適用を免れた。

2015年にOPECに再加盟したインドネシアは、石油の純輸入国であることから減産への参加を見送り、 加盟を一時停止した。

イランはかねて、米欧の経済制裁前の生産量である日量400万バレルへの回復を主張してきた。
今回の合意では、現状の生産量を9万バレル上回る380万バレル弱の生産量を割り当てた。

これ以外の加盟10カ国は現状から4.6%の減産となる。

2016/12/5 OPEC、8年ぶり減産合意


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OPECは2017年5月25日の総会で、減産を7月1日から9カ月延長することと、赤道ギニア(Equatorial Guinea)のOPEC即時加盟を承認した。

現在の加盟国は14か国。

    加盟 離脱 再加盟 一時停止 加盟
イラク 中東 1960    
イラン 中東 1960    
クウェート 中東 1960    
サウジアラビア 中東 1960    
ベネズエラ  南米 1960    
カタール 中東 1961    
インドネシア アジア 1962 2009 2015 2016
リビア  アフリカ 1962    
UAE 中東 1967    
アルジェリア  アフリカ 1969    
ナイジェリア アフリカ 1971    
エクアドル 南米 1973 1993 2007
ガボン アフリカ 1975 1994 2016
アンゴラ  アフリカ 2007    
赤道ギニア アフリカ 2017
加盟国 14   14 -3 +3 -1 +1

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