インドネシアのChandra Asri Petrocemical は8月31日、東洋エンジニアリングとの間で、ジャワ島西部 Cilegon の同社石化コンプレックス内に新設するポリエチレン製造設備の建設に関し、EPC契約を締結したと発表した。プラントの完工は2019年を予定している。
Unipol 法で高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)を生産する年産40万トン設備を建設するもので、Chandra Asri は2016年9月にUnivation Technogies (Dow の100%子会社)との間でライセンス契約を締結している。
東洋エンジニアリングはこれまで、Chandra Asri向けに、
1990年代にはエチレン製造設備(年産60万トン)、
2000年代後半にはブタジエン製造設備、エチレン生産能力増強プロジェクト(60万トン→86万トン)の実績があり、
現在 Synthetic Rubber Indonesia(Michelin 55%、Chandr Asri 子会社のPetrokimia Butadiene 45%)向けに年産12万トンの合成ゴム製造設備を、また同じくChandra子会社であるPetrokimia Butadiene Indonesiaのブタジエン生産能力を現行の年産10万トンから13万7千トンへと増強するプロジェクトのEPCを遂行中。
2011/6/8 Chandra Asri の増設計画 (ブタジエン10万トン)
2013/9/20 インドネシアのChandra Asri、エチレン増設
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2011年6月時点のChandra Asri Petrochemical の現状と増設計画は以下の通りであった。(数字は能力:千トン)
2011/6/8 Chandra Asri の増設計画
その後の動きは次の通り。
(合成ゴム)
Michelin とインドネシアのChandra Asri は2013年6月17日、インドネシアに合成ゴム製造JVを設立する契約に調印した。
設立するJV(PT. Synthetic Rubber Indonesia)はMichelin が55%、Chandra Asriの100%子会社のPT Petrokimia Butadiene Indonesia (PBI)が45%出資する。
投資額は435百万ドルで、工場建設は2015年初めに開始、2017年初めのスタートアップを目指す。
2015年7月、東洋エンジニアリングがこの建設を受託した。
(エチレン)
2016年1月、エチレン増強が完成した。(東洋エンジが担当)
2017年初めに、CB&I との間でエチレンの手直し増強の基本及び詳細設計契約を締結した。2020年に完成の予定。
増強前
増強後
手直し増強後 エチレン
600 860 900 プロピレン
320 470 490 分解ガソリン
280 400 420 Mixed C4
220 315 330
(C4)
2017年5月、Chandra Asri はCB&Iとの間で、MTBEとButen-1 建設のライセンス及び設計契約を締結した。最終投資決定は2018年央の予定。
ブタジエン計画 増設計画 新計画 (東洋エンジ)
(CB&I) ブタジエン 100 137 ラフィネ―ト-1 〇 MTBE 128 Buten-1 43
(ポリエチレン)
既存 今回 LLDPE 200 HDPE 120→136 new PE 400
以上をまとめると、次の通りとなる。
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