Saudi AramcoとSABICは11月26日、サウジ国内での原油から化学品までの統合コンプレックス(COTC Complex : Crude Oil To Chemicals complex ) 設立のMOUを締結したと発表した。
本件は2016年5月にSaudi Aramco のCEOが近くMOUを締結するとしていたもので、2016年6月にHeads of Agreement を締結し、FSを行ってきた。
今後、基本設計(Front End Engineering Design)を行い、その後で最終決定を行う。
日量40万バレルの原油を処理し、年産約 900万トンの化学品やベースオイルを生産するもので、2025年の生産開始を見込んでいる。
Yousef Al-Benyanとのインタビューを報じたが、本件について次の通り述べている。
SABICと Aramco は既に原油から化学製品を生産する投資額200億ドル以上のJV構想を明らかにしている。
原油やガソリン・ディーゼルの価格が石油化学品の価格よりも下がっているため、原油をガソリンにするより、原油から石油化学品を生産しようとするもので、Arabian Light やExtra Light 原油を原料とする。
日量40万バレルの原油蒸留設備や水素化などの原油処理設備とクラッカー、PE、PP、ブタジエンなどの設備を建設する。
この計画はCOTCと呼ばれる。(Crude Oil-to-Chemicals の意味)
立地としては、当初はYanbu かJubail か、Aramco/Dow JVのあるSadara かとしていたが、今回、この計画の立地が紅海沿岸のYanbuに決まった。
「これは戦略的な立地だ。アフリカや欧州へのポジションを強化できる。Jubail もまだ成長のオプションを持つが、設備を一か所に集中しない方がよい」と述べた。2017/11/3
・石油化学製品の製造と統合し、原油生産からの価値を最大化する。
・半製品、最終製品に産業転換し、経済の多角化を行う。
・先端技術、イノベーションの開発。
・National Transformation Program に合わせ持続可能な発展を可能にする。
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