トランプ大統領、鉄鋼とアルミに追加関税、日本も対象

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トランプ米大統領は3月1日、鉄鋼とアルミニウムの輸入増が安全保障上の脅威になっているとして輸入制限を発動する方針を表明した。

ホワイトハウスに鉄鋼やアルミ業界のトップを10人以上集め、その席で、鉄鋼には25%、アルミには10%の追加関税をかけると述べた。 期間については長期間だとした。来週正式に命令にサインする。

対象は全ての国からの輸入で、大統領は、もしどこかの国を免除すれば、全ての国が同様の扱いを求めるため、どの国も免除したくないと述べた。

「我が国が他の国々から如何にひどく扱われているか、国民は知らない。正直言って、彼らは我が国の鉄鋼産業をつぶし、アルミ産業をつぶし、他の産業をつぶした」と述べた。

大統領はtwitter で 、「これ以上はやらせない。自由でフェアでスマートな貿易を望む」と呟いた。

Our Steel and Aluminum industries (and many others) have been decimated by decades of unfair trade and bad policy with countries from around the world.

We must not let our country, companies and workers be taken advantage of any longer. We want free, fair and SMART TRADE!

本件の法的レビューは完了しておらず、アドバイザーはまだ、いろいろなオプションを議論しており、全面的か(その場合、EUやカナダなど同盟国にも及ぶ)、対象国をしぼるかについて意見は大きく分かれているとされる。

厳しい対応は大統領の公約ではあるが、相手国の報復で貿易戦争になる可能性がある。外国政府や多国籍企業やペンタゴンは、全ての国への追加関税は経済及び安保のつながりを壊すことになるとして反対してきた。

しかし、大統領が公言したため、変更はないと思われる。

既報の通り、WTO協定では、加盟国が安保を理由に輸入制限を取ることを例外として認めている。

ただし定義が曖昧で、拡大解釈して乱用される恐れがあり、WTOを形骸化させかねず、現在の自由貿易体制を揺るがす懸念がある。

中国などの対応が注目される。

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米商務省は2月16日、鉄鋼製品とアルミニウム (鍛造品及び未加品)の輸入増が安全保障上の脅威になっているとして、トランプ大統領に輸入制限の実施を提言したと発表した。
1962年通商拡大法232条に基づくもの。

鉄鋼については3つの選択肢を勧告した。

1   すべての国からの輸入に最低24%の追加関税をかける。
2   下記 12カ国に最低53%の関税をかける。
  中国、ブラジル、コスタリカ、エジプト、インド、マレーシア、韓国、ロシア、南ア、タイ、トルコ、ベトナム
その他の国全てには2017年実績と同じ輸入量割当を設ける。
3   すべての国に2017年実績の63%に相当する輸入割当を設ける。

アルミについても3つの選択肢を勧告した。

1   すべての国からの輸入に7.7%関税
2   中国、香港、ロシア、ベネズエラ、ベトナムの5カ国・地域に23.6%の関税をかけ、他の全ての国には2017年実績と同じ輸入量割当を設ける。
3   すべての国に2017年実績の86.7%に相当する輸入割当を設ける。

2018/2/19 米商務省、鉄鋼・アルミの輸入制限を提言 

今回、いずれについても、すべての国からの輸入に追加関税をかける選択肢を採用する。

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これとは別に、米商務省は2月27日、中国から輸入するアルミホイルに反ダンピング関税と補助金相殺関税を課す方針を発表した。

2017年3月に業界から調査の要請があり、調査をしてきたが、中国製アルミホイルの一部が不当に安い価格で販売されており、製造業者は中国政府の補助金を受けていると認定した。

米国際貿易委員会(ITC)が国内産業に悪影響を与えていると判断すれば、4月にも発動する。

2016年の中国からのアルミホイルの輸入は389百万ドル。

税率は反ダンピング関税が48.64%~106.09%、相殺関税が17.14%~80.97%となっている。

詳細:https://enforcement.trade.gov/download/factsheets/factsheet-prc-aluminum-foil-ad-cvd-final-022718.pdf

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