メルケル首相 再選 

| コメント(0)

ドイツ連邦議会(下院)は3月14日、首相選出投票を行い、シュタインマイヤー大統領の提案通り、国政最大会派の中道右派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を率いるメルケル首相を再選した。

第4次となるメルケル政権は、首相のCDU・CSUと第2党のドイツ社会民主党(SPD)の大連立政権で、2017年9月24日のの下院選挙から約半年続いた政権空白が収束した。

投票結果は賛成364、反対315、棄権9 で、選出に必要な355(定数709の過半数)を僅か9票上回っての再選である。 与党議員総数から35票下回った。

首相の任期は4年で、任期を全うすれば、コール元首相の戦後最長在任16年に並ぶこととなるが、求心力は著しく低下しており、前途多難である。

ーーー

2017年9月24日の連邦議会(下院)選挙で、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は709議席のうち246議席しか確保できなかった。

メルケル独首相の与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が自由民主党(FDP)や緑の党と進めていた連立協議が11月19日、決裂した。

2017/11/23 ドイツ、メルケル首相の4選に暗雲

2018年2月7日、CDU・CSUが第2党の社会民主党(SPD)と続けてきた大連立交渉が、長時間の交渉の結果、原則合意に達した。
メルケル首相が率いるCDU・CSUが SPDに大幅に譲歩したもので、4カ月間の政治空白の解消に向けて前進した。

政権樹立に向けた最後のハードルとなる社民党の46万4千人のすべての党員
による投票は今後、郵送で3~4週間にわたって行われ、3月初めにも結果が公表される。
否決されれば、連立合意は白紙となり、再選挙の可能性が高まる。

2018/2/12 ドイツ連立交渉合意、 社会民主党の党員投票結果待ち 

ドイツ社会民主党(SPD)は3月4日、連立合意を党員投票で了承したと発表した。連立合意への賛成が66.02%、反対は33.98%だった。

SPDのシュルツ党首は、昨年9月の総選挙直後に「メルケル政権には入閣しない」と断言し、連立から離脱した。

その後、連立に方向転換し、さらに外相として第4次メルケル政権に入閣すると発表した。

シュルツ氏の変節に、党内外から非難が集中し、シュルツ党首は2月13日、記者会見し、党首を即日辞任した。外相就任も断った。

下院の勢力図は下記の通り。

キリスト教民主同盟 (CDU) キリスト教
民主・社会同盟
(CDU/CSU)
246 連立
与党
399

(首相選出投票)
賛成 364
(過半数 +9)
(与党全数 -35)

反対 315
棄権  9
欠席 21

キリスト教社会同盟 (CSU)
ドイツ社会民主党(SPD) 153
緑の党 67  

野党

 
310
自由民主党(FDP) 80
ドイツのための選択肢(AID) 92
左派党 69
無所属 2
合計 709 計 709
過半数は355

コメントする

月別 アーカイブ