三菱商事、英国の新規洋上風力発電事業へ参画

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三菱商事は3月26日、英国の新規洋上風力発電事業へ参画すると発表した。

英国100%子会社のDiamond Generating Europeを通じて、スペインの再生可能エネルギー事業者であるEDP Renewablesから、Moray Offshore Windfarm (East) Limitedの株式の33.4%を取得し事業参画する。

株主はEDP Renewablesが43.6%、三菱商事が33.4%、2017年7月に参加したフランスのENGIEが 23%となる。

英国スコットランドMoray湾沖合、約22㎞の海域でMoray East洋上風力発電所の開発・建設・運転を担うプロジェクト会社で、2018年中に同発電所の建設を開始し、2022年に運転を開始する予定。

総発電容量は約95万kW、英国最大級の洋上風力発電所になり約100万世帯の電力を賄う規模。

三菱商事の子会社のDiamond Generating Europeは洋上風力事業の開発・建設・運転等を管理する専門チームを擁している。


三菱商事は2013年1月にオランダ公営の総合エネルギー事業会社であるEnecoと欧州の洋上風力発電事業分野で戦略的提携を行うこととした。Enecoがオランダ沖合に建設予定のLuchterduinen洋上風力発電所(総発電容量13万kW)の持分の50%をEnecoより取得し、建設・運転を、両社共同で行うことに合意した。

2016年12月には、子会社のDiamond Generating Europeと オランダ公営の総合エネルギー事業会社 Enecoと折半にて出資する新会社を通じて、Norther 洋上風力発電事業会社へ50%出資参画することに合意した。同事業会社の残る50%は、ベルギーの地方自治体が100%出資するエネルギー・通信会社Nethysが保有して おり、今後、3社共同で建設・運転を行う。

Norther 洋上風力発電所(約37万kW)はベルギー沖合約23km(水深約20m)の北海海域に建設するもので、総事業費は1,500億円、2017年1月から建設を開始し、2019年夏頃の運転開始を目指す。

欧州では、2030年までに約5,000万kWの洋上風力発電が導入される計画で、欧州で洋上風力発電の導入が進むことで、発電機の大型化、発電所の大規模化を可能にする技術開発が進み、低廉な発電コストの洋上風力発電が世界的に普及すると見込まれて いる。

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他方、丸紅は3月27日、英国政府100%出資の再生可能エネルギー支援機関 UK Green Investment Bank と50%ずつ出資するWMR JV Investco Limited の持分をGreen Investment Bank に譲渡したと発表した。

WMR JV Investco は世界最大手の洋上風力発電事業者であるデンマークの大手総合エネルギー会社DONG Energy A/Sと50/50で、英国東部ヨークシャー沖に位置する210MWのWestermost Rough 洋上風力発電所を建設・運営している。(2014年4月に参加)
Siemens Gamesa Renewable Energyの6MW ダイレクトドライブ式風力発電機35基を備え、2015年6月に商業運転を開始、以降順調に稼動している。

譲渡に伴い、Green Investment Bank GIGと欧州のインフラ事業への投資ファンドのMacquarie European Infrastructure Fund 5 及び英国の大学関係者の年金ファンドのUniversities Superannuation Schemeが、共同で本事業における50%の株式を保有することになる。

丸紅は、今後はより主体的な役割を担い洋上風力発電事業に取組んでいくいとしている。

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