朴前大統領に懲役24年の実刑判決

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財閥グループからの収賄罪などに問われた韓国の朴槿恵前大統領(66)に対する判決公判が4月6日開かれ、ソウル中央地裁は懲役24年、罰金180億ウォン(約18億円)の実刑判決を言い渡した。

付記

朴槿恵前大統領は4月16日、控訴を放棄する書面を地裁に提出した。
検察は一審の一部の判決や量刑を不服として控訴しており、二審は行われる。

聯合ニュースは、朴氏が「政治報復の裁判」という主張を貫くため控訴を断念したとの見方を伝えた。

付記

朴槿恵前大統領の控訴審判決公判が8月24日、ソウル高裁であり、懲役25年、罰金200億ウォンを言い渡した。

検察は朴被告がサムスングループの経営権継承を支援する見返りにサムスンから433億ウォンの賄賂を受け取ったなどとして、懲役30年、罰金1185億ウォンを求刑していた。

高裁はサムスンが朴被告の共犯である崔順実被告の娘が乗馬選手として活動する費用を提供したことを一審判決どおり朴被告の収賄と認め、崔被告が関わった組織への資金支援も新たに収賄と判断。一審より量刑を重くした。

同高裁は崔被告にも懲役20年、罰金200億ウォンを言い渡した。一審判決より罰金が20億ウォン増えた。

大統領経験者で有罪判決を受けたのは、全斗煥、盧泰愚両氏に続き3人目。

全斗煥:光州事件や不正蓄財疑惑で訴追されて死刑判決を受けたが、金大中の計らいで、減刑の後、特赦。

盧泰愚:大統領在任中に総額2000億ウォンを超える巨額の収賄をしていた疑いで起訴され、さらに1979年12月の粛軍クーデター(軍反乱罪)から1980年5月の光州事件(内乱罪)に至る一連の責任者として追起訴された。最終的に懲役17年、収賄罪に対しては追徴金2629億ウォンが確定した。その後、特別赦免により釈放。

起訴状などによると、
・ 朴被告は親友の崔順実被告と共謀し、財閥企業などに対し、事実上崔被告が私物化していた財団に約774億ウォンの拠出を強要した。
・ サムスン電子副会長の李在鎔被告がサムスングループの経営権継承に絡み財団などに拠出することを約束した約433億ウォンの一部を賄賂として受け取った。
・ 韓国ロッテグループの重光昭夫(辛東彬)会長からも免税店事業認可に絡み、約70億ウォンの賄賂を受けた。
・ さらに、崔被告と共に民間企業の人事に介入した職権乱用や公務上機密漏えい、前政権に批判的な文化人らをまとめた「ブラックリスト」の作成などに関わったなど合計18の事件で罪に問われた。

2月27日のソウル中央地裁での論告求刑公判で、検察側は懲役30年、罰金1185億ウォンを求刑した。

検察側は一連の事件について、共謀関係とされる親友の崔順実に国政運営を預け、「憲政秩序を損ない、国家の信頼を傷つけ、国内に混乱と分裂を招いた」と指摘。また、「反省と謝罪の意思がなく、国政介入の責任を全面的に崔被告や側近に押し付けている」と厳しく批判した。

判決は次の通り。(共謀関係とされる崔順実被告は2月13日の判決)

共謀関係とされる崔順実被告は懲役25年、罰金1185億ウォンを求刑され、2月13日 の1審で懲役20年、罰金180億ウォンの実刑判決を言い渡された。

2018/2/13 朴前大統領親友に懲役20年、ロッテ重光会長も実刑 

贈賄罪側のサムスン電子副会長の李在鎔被告は、2017年8月の一審では5つの起訴事実すべてが有罪で懲役5年の実刑判決を受けたが、ソウル高裁は2018年2月5日、地裁判決を破棄し、新たに懲役2年6カ月、執行猶予4年を言い渡した。李被告は約1年ぶりに釈放された。

2018/2/5 サムスントップ釈放

免税店事業認可に絡み、朴被告の要請で「Kスポーツ財団」に70億ウォンを賄賂として提供したとして贈賄罪で在宅起訴された韓国ロッテグループの重光昭夫(辛東彬)会長に対しては懲役2年6月の実刑判決を言い渡した。実刑判決で身柄を拘束されたため、グループの経営に支障が出る懸念もある。

会長はロッテグループの企業内の不正事件で懲役1年8カ月、執行猶予2年の判決を受けており、今回の有罪で執行猶予が無効となり、懲役は合計4年2か月となる。

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