旭化成
ケミカル事業の営業損益が大きく増加し、増収増益となった。特別損益も黒字であった。
単位:億円 (配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益は下記の通り。
事業部別
16/3 17/3 18/3 増減 内訳
19/3予 数量差 売値差 コスト差 マテリアル ケミカル 609 744 1,001 257 87 550 -379 935 繊維 139 117 121 5 27 16 -38 140 エレクトロニクス 44 25 97 72 49 -25 48 75 住宅 住宅 654 595 602 7 26 23 -42 610 建材 58 45 40 -4 15 -2 -18 45 ヘルスケア 医薬・医療 243 171 197 25 -5 6 24 175 クリティカルケア 119 148 198 50 112 13 -75 200 その他 38 20 19 -1 -1 20 全社 -253 -271 -290 -19 -19 -300 合計 1,652 1,592 1,985 392 311 581 -499 1,900
ケミカル事業は、アクリロニトリル等の交易条件差、数量差で大幅増益となった。クリティカルケアは2012年に買収した米国の救命救急医療機器大手であるZOLL Medical Corporationだが、毎年増益となっている。
2013/3 -37億円、2014/3 -35億円、2015/3 41億円、2016/3 119億円、2017/3 148億円、2018/3 198億円2012/3/19 旭化成、米国ZOLL Medical Corporationを買収
特別損益は有価証券売却益が大きく(152億円)差引黒字となった。
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三菱ガス化学
営業損益は前年を190億円上回り、当期損益でも126億円の増益となった。大幅増配とし、次期も更に増配する。
特別損益は投資有価証券評価損 83億円を含む。
単位:億円 (配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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三菱ガス化学は海外メタノール事業が持分法であり、営業損益に含まれないため、部門別損益については従来からこれを含む経常損益を発表している。
2015年3月期までは経常損益に占める持分法損益の比重が非常に高かった。その後、 メタノールを主とする天然ガスの利益が減り、この3年間、利益が横ばいであるのに対し、芳香族、機能化学品の利益が急増している。
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このうちの持分法 | ||
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16/3 17/3 18/3 増減 19/3予想 天然ガス系 139 143 149 6 180 芳香族 137 175 251 76 212 機能化学品 156 268 386 118 306 特殊機能材 39 62 63 2 63 その他 3 3 3 -1 0 全社 -19 -27 -46 -18 -11 合計 454 624 807 183 750
天然ガス系化学品 メタノール、アンモニア、アミン系製品、メタクリル酸系製品、多価アルコール類、酵素・補酵素類 芳香族化学品 キシレン異性体及びその誘導品 機能化学品 過酸化水素、電子工業用薬品類、エンジニアリングプラスチックス 特殊機能材 プリント配線板用材料、プリント配線基板、脱酸素剤「エージレスR」 その他 不動産業他 持分法損益は、 天然ガス系(メタノール)で93億円、機能化学品ではエンプラなどで79億円を、特殊機能材で3億円を計上した。
海外メタノールでは、ベネズエラのMETORの税制改正や、サウジのプラントトラブル、ブルネイメタノールの定修などで減少した。
芳香族では、高純度イソフタル酸の市況が大幅に上昇、メタキシレンの休止していた生産装置1系列を2017年3月末に再稼働し、販売数量が増加
機能化学品では、半導体向け薬液の販売数量が増加。ポリカーボネートも中国を中心に需要が好調、ビスフェノールAのスプレッドは非常に高い水準で推移。
メタキシレンジアミンも販売数量増加、販売価格上昇で増益となった。
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