中国、日用品の関税を引き下げ、日本での爆買いに影響? 

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中国国務院常務会議は5月30日、日用品の輸入関税を7月1日から引き下げることを決定した。市場を開放し、関税の更なる引き下げは、国民のニーズに応え、商品の品質向上、産業の強化にもつながるとしている。

中国は2015年から日用品の関税を4回にわたり引き下げている。

現行 引き下げ後
衣料品、靴、帽子、キッチン用品、スポーツ・フィットネス用品 15.9% 7.1%
洗濯機、冷蔵庫などの家電 20.5% 8.0%
水産加工品、ミネラルウォーターなどの加工食品 15.2% 6.9%
化粧品、スキンケア製品、理髪製品、特定の医療・健康製品 8.4% 2.9%
1449品目全体平均 15.7% 6.9%


朱光耀財政次官は6月1日記者会見し、7月から関税を下げる1449品目の日用品の詳細を発表した。「関税下げで多角的貿易体制の発展に貢献したい」と強調した。

http://gss.mof.gov.cn/zhengwuxinxi/zhengcefabu/201805/P020180531717000728789.pdf

しょうゆ(関税28%→12%)、うま味調味料(21%→12%)、炊飯器(15%→7%)、歯ブラシ(25%→8%)、ボールペン(15%→8%)、化粧筆(25%→6%)など中国で日本製の人気が高まる商品の税率下げが目立つ。コーヒーメーカー、衣類、ミネラルウオーターなど欧州勢のブランド力が高い商品も幅広く関税を下げる。

輸入額から単純計算した減税規模は33億ドル(約3600億円)にのぼる。

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中国財務部は5月22日、税委会公告〔2018〕3号を出し、輸入自動車及び自動車部品に対する関税を引き下げると発表した。

貿易赤字削減へ関税引き下げを求めてきたトランプ米政権に中国側が歩み寄った。

自動車については、現在税率が25%の(関税番号での)135種と現在20%のトラック4種を引き下げ、全て15%にする。

自動車部品については、現在、8%、10%、15%、20%、25%の(関税番号での)79種を引き下げ、全て6%とする。

2018/5/24 中国、自動車関税を一律引き下げ 米に歩み寄り

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人民網は次のとおり述べている。

中国人の収入がますます増えて、消費も量的な満足を重視する傾向から質の向上を追求する傾向へ、形のある物質的な商品からより多くのサービス消費へと移り変わってきた。

今回の日用品の関税引き下げで、優れた品質、手頃な価格の海外製品を国内で購入できるなら、わざわざ時間や気力やお金を使って海外で「爆買い」する必要はなくなる。

代理購入を生業とする人々にとってみれば、正規の輸入貿易企業や卸売企業が彼らに取って代わる可能性が高いということになる。


開放を拡大すると国内企業に影響があることは確実で、国内企業は製品の品質や競争力の点で努力すべきである。

一方、関税は輸入品のコストの一部に過ぎず、国内流通コストの点でも努力しなければならない。

専門家は、「中国がWTOに加盟した時も、開放ペースが速すぎるとトラブルを招いて大変なことになると懸念する人がいたが、過去の経験が証明するように、こうした懸念は必要のないものだった。長い目で見れば、開放の拡大は中国経済のモデル転換に必要なことであり、対外開放を進化させるために必ずしなければならないことだとわかる」と説明している。


インバウンド需要で好調な日本企業にとっても影響が出そうだ。

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