EU独占禁止当局は7月24日、自社製品のネット販売で固定、最低価格を設定したとして、台湾のPCおよびPCパーツ、スマートフォン、周辺機器製造メーカーのAsus、日本のDenon & Marantz とパイオニア、オランダの医療機器・ヘルスケア大手Philipsの4社に合計1億1120万ユーロの罰金を課した。
Reduction for cooperation | Fine (€) | |
Asus | 40 % | 63,522,000 |
Denon & Marantz | 40 % | 7,719,000 |
Philips | 40 % | 29,828,000 |
Pioneer | 50 % | 10,173,000 |
合計 | 111,242,000 |
4社は、固定又は最低の再販売価格維持制度(Resale Price Maintenance =RPM) をとり、ネット小売各社が台所器具やノートパソコン、ハイファイ製品などの価格を設定する能力を制限するなどした。
特に製品を安値で販売するネット小売り各社がメーカー希望価格に従わない場合、供給を停止するなどして脅した。モニタリングシステムにより、安値販売を見つけ、素早く対応した。
パイオニアの場合は更に、ネット小売りが欧州内の国を超えて販売するのを妨げ、国ごとに異なる価格での販売を維持した。
欧州委のMargrethe Vestager委員は声明で「これら4社の行為の結果、数百万人の欧州消費者が、台所器具やヘアドライヤー、ノートパソコン、ヘッドホンなど多数の製品価格上昇に直面した」と指摘した。
Denon & Marantzについて:
2001年に日本コロンビアのオーディオ&ビジュアル機器製造部門が独立し、デノンとなり、Ripplewood Holdingsが日本コロンビアから株式の98%を買収し、子会社とした。
2002年にPhilipsの傘下であった日本マランツ(前身はスタンダード工業)と株式移転により、D&M Holdings を設立した。
2008年にBain Capitalが友好的買収を行った。
2017年に米国のSound United LLCが買収した。
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