千代田化工、ナイジェリアのLNG増設計画のFEED、EPC 業務を共同受注

| コメント(0)

千代田化工建設は7月17日、Nigeria LNG(NLNG)がナイジェリアの沖合で計画するLNGの第7 系列プロジェクトのFEED(基本設計)業務およびEPC(設計・調達・建設工事)業務をイタリアのSpaipem、韓国の大宇建設両社と共同受注したと発表した。

NLNGは同国リバーズ州ボニー島で、石油・ガスの開発プロジェクトを推進中で、既存のLNGトレインの拡張に加えて輸出用Jettyや周辺設備の拡張、既存設備との接続も業務範囲となっている。

Nigeria LNG はナイジェリアのNLNG Act に基づき、同国の豊富な天然ガスをソースにLNGとNGLsの生産のため、1989年5月17日に設立された。

株主は、政府を代表するNigerian National Petroleum (49%)と、Shell (25.6%)、Total Gaz Electricite Holdings ​ (15%) 及び Eni (10.4%)の4社。

原料ガスは次の各社と長期供給契約を締結している。

Shell Petroleum Development Company of Nigeria (SPDC)
Total Exploration Production Nigeria (TEPNG)
Nigerian Agip Oil (NAOC):
joint venture of Nigerian National Petroleum, Eni, and ConocoPhillips

現在、Bonny Island に6系列のLNGプラントが稼働している。

日量35億立方フィートの天然ガスから、年産2200万トンのLNG、500万トンのNGLs(LPGとコンデンセート)を生産する。

今回の第7系列の増設で、LNG能力は年産3000万トンになる。

LNGプラント 建設業者 他の工事 生産スタート
Base Project Train 1 Technip
Snamprogetti、
Kellog
Japan Gas Corp(日揮 )

(TSKJ コンソーシアム)

Gas Transmission System (GTS)
Residential Area
2000/2
Train 2 1999/9
Expansion Project Train 3 condensate stabilisation system 2002/11
NLNGPlus project Train 4 2005/11
Train 5 2006/2
NLNG Six project Train 6 condensate processing facility
LPG storage facility
2007/12
本件 Train 7 千代田化工
Spaipem
大宇建設
輸出用Jetty
周辺設備の拡張
既存設備との接続

なお、米司法省はTSKJコンソーシアムが、受注と引き換えにナイジェリアの公務員に対して贈賄を贈ったとして海外腐敗防止法( FCPA ) で起訴した。

今回はこの事件で4社が外れ、新しく3社が選ばれた。

起訴されたのは、TSKJの4社、Kelloggの元会長、英人弁護士、丸紅、Kollogg元社員。

1994年から2004年6月の間、4社は受注のため、ナイジェリア政府の役人に広範囲に賄賂を渡すことを決めた。
ナイジェリアの高官に賄賂を渡すため、英人弁護士を、下級役人に渡すために丸紅を雇った。
英人弁護士の Gibraltarの企業を通じ132百万ドルを、丸紅を通じ51百万ドルを支払った。

各社はそれぞれ下記の罰金を支払い、司法省と和解した。
 Technip:2010/6 240百万ドル
 Snamprogetti:2010/7 240百万ドル
 Kellog(の後継の
Kellogg Brown & Root LLC):2009/2 402百万ドル
 Japan Gas (日揮):2011/4 218.8百万ドル
 丸紅:2012/1 54.6百万ドル

次の3人の個人は、裁判所で下記の判決を受けた。英人2人は英国から米国に引き渡された。

 Kellogg元CEO:禁固30カ月+その後3年の仮釈放、および、別の賄賂事件被害者のKBRへの10.8百万ドルの返還

 英人弁護士:禁固21カ月+その後2年の仮釈放と罰金 2万ドル、及び報酬 149百万ドルの没収

 Kellogg 元社員(英国人):禁固1年、罰金2万ドル、及び報酬 727千ドルの没収

コメントする

月別 アーカイブ