オランダのHeinekenは8月3日、雪花ビールで知られる中国最大手の華潤ビール(China Resources Beer)と資本業務提携すると発表した。競争が激しい中国市場で事業拡大を目指す。
Heinekenが華潤ビールの親会社にあたる華潤集団の株式40%を約243億香港ドル(約3500億円)で取得する。
他方、華潤集団に6割出資する華潤創業がHeinekenに42億香港ドルを出資(出資比率 0.9%) するとともに、Heinekenの中国事業を23億香港ドルで買収する。
2社は中国事業を統合し、Heinekenは華潤に対し中国本土、香港、マカオでの独占的なブランド使用を認める。
中国では非常に高い酒か、非常に安い酒が売れるとされる。
華潤の雪花ビールは世界で最も多く売られているビールで、華潤ビールのシェアは26%に達するが、安価なビールのイメージが強く、利益率は低く、伸びも小さいとされる。
このため、海外ブランドと提携を模索していた。華潤ビールのCEOは「中国の高級ビール市場の開拓は避けて通れない」と強調した。
雪花ビールは華潤創業が51%、SABMillerが49%の合弁会社が生産していたが、Anheuser-Busch InBevがSABMillerの買収を決めたことから、中国政府の指導を受け、SABMillerが持分を華潤に譲渡した。
2016/3/5 SABMiller、華潤雪花ビールを売却
Heinekenは中国で苦戦しており、同社の中国でのシェアは0.5%に過ぎない。華潤との提携を足がかりに、華潤の流通ルートを利用し、中国市場の攻略をめざす。
同社のCEOは、「成長する高級ビール市場で勝利するコンビネーションとなる」との声明を出した。
あるコンサルタントはこの提携を「弱者連合」とみている。
中国ではプレミアム化が進み、富裕層はマイクロブルワリーやスペシャルビールを好む傾向があり、HeinekenやCorona やCarlsbergなどは好まれない。これからも大変だろうと見ている。
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アサヒグループホールディングスは2017年12月20日、保有する青島ビール株式19.99%の全てを中国複合企業、復星集団(Fosun International)などに売却する契約を結んだ。
ベルギーのビール会社 InBev によるAnheuser Busch 買収に際し、中国商務部は「青島ビールに対するAnheuserの株式保有率27%を増加してはならない」等の条件を付け た。このため、アサヒビールは2009年1月、統合した Anheuser-Busch InBev SA が保有する青島ビールの株式の一部、約19.99%を約6億6,650万米ドルで取得する契約に調印した。
これを全て売却するもの。
同社は、SABMiller の西欧事業、中東欧事業を取得するなど、国際事業の成長エンジン化を推進するとともに、資産効率を重視した事業ポートフォリオの再構築に取り組んでおり、中国のビール事業への投資を再検討した結果、青島ビールの持ち株の売却の検討をしていた。
2017/10/20 アサヒビール、青島ビールの持ち株を売却へ
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