Freeport LNG は9月6日、住友商事の米国子会社との間で年間220万トン、20年間のLNG供給契約を締結したと発表した。
契約は、テキサス州Freeport の近くのQuintana Islandで建設中の第4系列LNGプラント(年産500万トン)が商業生産を開始する2023年にスタートする予定。
Quintana Islandでは1~3系列(それぞれ年産500万トン)が建設中で、第1系列は2019年上半期に生産を開始する。
Freeport LNGでは、第4系列の運営には最低350万トンの契約が必要だが、これが重要な一歩になるとしている。
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Freeport LNG の建設中の3系列は、能力1500万トンで、日量2.2 Bcf の天然ガスを液化する。
同社は1~3系列について、2011年に米エネルギー省からFTA締結国向け輸出の承認を受け、2013年5月に日本などFTA非締結国への輸出の承認を初めて受けた。
第4系列については2018年3月にFTA非締結国向け輸出の承認を受けた。
これまでに下記の輸出契約を締結している。
Freeport LNG 株主:
Michael Smith
Zachry
Dow(輸出には不参加)
大阪ガスFreeport LNG Terminal
(Quintana Island, TX)承認:2013/5(FTA締結国向けは 2011/2)
期間:20年間液化開始:2018年(追加分2019年)
輸出契約: 大阪ガス
220万トン 中部電力 220万トン BP Energy 440万トン 東芝 220万トン SK E&S LNG 220万トン
Trafigura 50万トン
再計 1370万トン
2013/5/20 米エネルギー省、日本へのLNG輸出を許可
このうち、東芝の220万トンについては、これを武器に日本の電力会社などに火力発電設備を売り込もうとしたとされる。しかし、現時点でも販売先は全く決まっておらず、固定費保証契約のため、同社では過去に最大1兆円の損失の恐れがあるとした。
8月に入り、東芝がこれを売却する方針を固めた。入札手続きを始めており、海外のエネルギー関連企業など10社近くが関心を示しているという。
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住友商事と東京ガスは2014年2月、Dominion 社が米国メリーランド州で実施する Cove Point LNGプロジェクト(液化能力 年500万トン)における天然ガス液化加工委託およびLNG販売を目的に、共同事業会社 ST Cove Point LLCを設立した。
住友商事の100%子会社であるPacific Summit Energyを通じて米国産天然ガスを調達し、Dominion Cove Point LNG が液化加工した年間約230万トン分のLNGを輸出するプロジェクト。
2018年4月に商業運転を開始した。
このうち、東京ガスは年140万トンのLNGを輸入(英のCentricaとスワップ)、住友商事は残り90万トンのうち、80万トンを関西電力に販売する。
2016/11/22 東京ガス、英のCentrica とLNGをスワップ
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