既報の通り、ExxonMobilは9月5日、広東省政府との間で、恵州大亜湾石油化学工業団地に石油化学コンプレックスを建設する協議を進める基本協力契約に調印したと発表した。
年産120万トンのエチレン(原料は多様化)、2基の機能性ポリエチレン系列、2基の機能性ポリプロピレン系列を含む。2023年の操業開始を目指す。
LNGの受入基地も建設する。
2018/9/10 ExxonMobil、中国で新しい石化コンプレックス、LNG受入基地も
中国では他に、SABICとBASFが新しい石化コンプレックスの検討を行っている。また、中国のSinopecも新しいエチレンコンプレックスを建設中である。
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(SABIC)
ExxonMobilについて報じた直後の9月11日、サウジのSABICは福建省との間で石油化学コンプレックスの建設について覚書を締結した。
詳細は一切触れず、事業の多様化と世界の石化市場でのトップの地位を強化するという戦略に沿ったものとしている。
SABICは天津にSinopecとの50/50JVのSINOPEC SABIC Tianjin Petrochemical を持つ。エチレンは年産100万トン。
2009/7/13 中国、シノペック天津石化計画へのSABICの参加を承認
2011/5/26 SABICとSinopec、天津でポリカーボネート生産
SABICはまた、2016年5月30日に、神華寧夏煤業集団 (Shenhua Ningxia Coal Industry Group) との間で中国で石油化学コンプレックスを建設する協定書にサインしたと発表した。
2016/6/4 SABIC、神華寧夏煤業集団と中国での石油化学(石炭化学)計画で合意
同じサウジのSaudi Aramco は、福建省泉州にExxonMobil 及び福建煉油(SINOPECと福建省政府の50/50JV)とのJVのFujian Refining & Petrochemical を持っている。
エチレンは当初80万トンであったが、その後増設し、110万トンとなっている。
2006/4/7 中国のエチレン合弁会社ー2
そのSaudi Aramco はSABICの経営権取得に向け、動いている。その場合、Saudi Aramco の石化部門とSABIC が統合する可能性がある。
2018/8/9 Saudi Aramco、SABICの株式購入と上場問題
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(BASF)
BASFは広東省に大規模化学コンプレックス( "Verbund")を建設する可能性を調査しており、本年7月9日ベルリンで、広東省政府との間で非拘束の覚書を締結した。Merkel 首相と訪独中の李克強首相が調印式に参列した。
第一段階には、年産100万トンのエチレンを含む。第一段階は遅くとも2026年までに完成、全体は2030年頃に完成する。投資額は100億ドルとみている。BASFが単独で事業を行う。
完成すれば、ドイツのLudwigshafen、ベルギーのAntwerp に次ぐ3番目に大きいVerbundとなる。
BASFは既に、江蘇省南京市のSINOPEC揚子石化に隣接し、BASF 50%/SINOPEC 50%のJVのBASF-YPC Company を持っている。
2005年5月にエチレン年産60万トンでスタートしたが、2005年に74万トンに増設している。
2006/4/6 中国のエチレン合弁会社ー1
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(Sinopec)
Fujian Petrochemical Company Limited (Sinopecと福建省政府の50/50JV)は台湾の投資会社Dynamic Ever Investments Ltd (旭騰投資有限公司)との50/50出資で古雷石化(Gulei Petrochemical )を設立し、福建省漳州市の古雷港経済開発区にエチレンコンプレックスを建設中である。
エチレンは年産80万トンで、多くの誘導品プラントを建設する。2020年半ばの生産開始を目指している。
Badger技術の年産60万トンのSMも2020年に操業を開始する。
古雷港経済開発区には台湾のDragon Aromatics のパラキシレン工場がある。
同工場は2015年4月に大爆発を起こし、現在まで休止中である。 社名を福建福海創(Fuhaichuang)石油化工と改称し、間もなく操業再開とされている。
2015/4/7 福建省のパラキシレン工場で爆発事故
SinopecがDragon Aromatics を買収する動きがあったが、実現していない。
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