Saudi Aramco、浙江石油化工に出資

| コメント(0)


Saudi Aramco はこのたび、浙江省舟山緑色石化基地で石油精製・石油化学計画を進めている浙江石油化工(Zhejiang Petrochemical )に出資することを決めた。10月18日に調印式を行った。
浙江省政府が保有する9%を取得したとされる。(浙江石油化工では中国の石油会社か外資に出資を求めようとしたが、成功せず、一時的に州政府が保有していた。)

Saudi Aramco は9月に、浙江石油化工の主株主の浙江榮盛控股集團(Zhejiang Rongsheng)との間で、本計画のための原油の長期供給契約を締結している。

浙江石油化工は2015年6月18日に設立された。

株主は、浙江榮盛控股集團 (60%)のほか、浙江桐昆控股集團有限公司Tongkun Group)と国有企業である巨化集團公司Juhua Group 国有の建設会社の舟山海洋綜合開発投資( Zhoushan Ocean Comprehensive Development Investment Co.)で、私企業と国有企業のJVである。

浙江榮盛控股集團は1989年創業で、石油化学、化学繊維、不動産、金融等を業とする。
石油化学と化学繊維事業では、水平&垂直戦略をとり、拡大している。BTXからPTA、PET、ポリエステルヤーンなどを生産している。

巨化集團公司は1958年設立で、フッ素化学、クロルアルカリ、石油化学製品、電気化学製品、ファインケミカルを扱っている。

浙江桐昆控股集團は、ポリエステルとポリエステルヤーンのメーカー。

浙江石油化工の計画では、立地は浙江省舟山緑色石化基地で、第一期と第二期に分かれ、それぞれ、石油精製 年産20百万トン、芳香族 520万トン、エチレン 140万トンとなっている。
石化製品では、エチレングリコール、LLDPE、HDPE、PP、PO、MMA、アクリロニトリル、ブテン-1、等々が含まれている。

この計画は、国の石油・石油化学の13期5か年計画( "13th Five-Year Plan" )に含まれている。

2017年7月に第一期の建設を開始した。

横河電機は本年3月、浙江石油化工から、第1期建設プロジェクト向けに、プロセスガスクロマトグラフ「GC8000」を受注した。

立地:浙江省舟山緑色石化基地: 火山列島を埋め立てている。

上海と舟山を結ぶ橋が計画されている。

主要石化製品能力(万トン)

1期 2期
エチレン 140 140
EO/EG 5/75 10/65
EVA/LDPE - 10/30
LLDPE 23 21.2
HDPE 25.8 -
PP 89.42 90
ANM 27.04 -
MMA 9 -
PX 400 400
スチレン 120 60
ポリカーボネート 26 26

コメントする

月別 アーカイブ