Rio Tinto、ナミビアのウラン鉱山会社の持ち株を売却

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Rio Tinto は11月26日、ナミビアにあるウラン鉱山会社、Rössing Uranium Limited の全持ち株(68.62%) を 中国国有発電大手、中国核工業集団傘下の「中国鈾業」(China National Uranium Corporation :"CNUC") に最大1億650万ドルで売却すると発表した。

契約成立時に650万ドルを受け取り、その後の7年間のウランのスポット価格とRössing Uraniumの純利益を基準に最大1億ドルを受け取る。

ナミビア政府の認可を条件に、2019年前半にも売却を完了する。

Rio TintoのCEOは、「Rössingの権益売却は、ポートフォリオ強化と中核資産への集中に対するわれわれのコミットメントを改めて示すものだ」と述べた。

同社は下記の通り、石炭価格の下落、コストアップなどで重荷となり、かつ、使用時に二酸化炭素(CO2)を多く排出する ことで問題となっている石炭の採掘から資源メジャーとして最初に撤退を決めた。ウランについても世界の原発の状況から将来性を検討し、縮小を決めたとみられる。

今後も事業構成の見直しを進め、主力の鉄鉱石や、アルミニウムなどに資本を集中するとみられる。

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Rössing 鉱山は単一鉱山としては最大の生産量を誇る。

Rio Tinto は1960年代のRössing鉱山開発時から権益を保有しており、同鉱山の生産量はリオのウラン生産量全体の48%を占める。

株主は下記の通り。

Rio Tinto 68.62%、イラン政府 15%、 南ア開発金融公社 (Industrial Development Corporation ) 10%、ナミビア政府 3%(議決権は51%)、残り個人株主 3%強

なお、イラン政府の持ち株が問題になったが、ナミビア政府はイランへのウラン供給を否定している。


Rio Tintoはオーストラリア国内でウランを産出する子会社 Energy Resources of Australia (ERA)を持つが、新規開発(
Ranger 3 Deep Project)は行わないと決めた。これを受けて、土地所有者である先住民族のMirarr族が2021年に期限を迎えるウランの採鉱及び加工実施の延長に同意しないと伝えた。現在、在庫品の販売を行っており、今後、ウラン事業から撤退するとみられる。

ERAはRanger鉱山で30年以上操業を続けている。世界の三大ウラン鉱山の一つである。

Rio Tinto が68.39%を出資し、残りは豪州市場に上場している。 日豪ウラン資源開発(1980年設立、関西電力 50%、九州電力25%、四国電力15%、伊藤忠商事10%)が権益10%を保有(当初は10%出資していたが、現在の株主リストには載っていない)、ウランを輸入し、日本の電力会社に供給している。

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Rioは石炭事業を順次 売却してきた。

2017/6/27 Rio Tinto と三菱商事、豪石炭子会社を中国系に売却 

2018年8月1日、オーストラリアの石炭鉱山の全権益の売却が完了したと発表した。

スイスの資源商社Glencoreに対し、 Hail Creek炭鉱とValeria 石炭開発計画の権益を合計17億ドルで売却する手続きを終えた。また、Kestrel 炭鉱を、EMR Capital とインドネシアの石炭大手Adaro Energyのコンソーシアムに22億5千万ドルで売却した。

これで同社は石炭資産を持たない初の資源メジャーとなった。今後鉄鉱石など主力事業に経営資源を集中する。

CEOは、「豪州に残っていた石炭資産の売却は株主に大きな価値をもたらす」と述べた。



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