第一三共、北里第一三共ワクチンを吸収合併

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第一三共は11月30日、ヒト用の感染症予防・治療ワクチンの研究開発、製造、販売を行っている子会社の北里第一三共ワクチンの吸収合併を含む再編スキームを決議したと発表した。


概要は次の通り。

北里第一三共ワクチンの生産機能を2018年8月に設立した第一三共バイオテックに移管し、安定生産と品質レベルの向上を図る。

第一三共を存続会社、北里第一三共ワクチンを消滅会社とし、北里第一三共ワクチンを第一三共へ吸収合併することにより、北里第一三共ワクチンの生産以外の事業(研究開発、信頼性保証、販売等)並びに同社製品の製造販売承認を第一三共に承継する。

再編の時期は2019年4月1日とする。


経緯は次の通り。

第一三共は、1961年に北里研究所と提携し、ワクチン販売を開始した。

両社は2011年4月に、第一三共51%、北里研究所49%出資でワクチン専門の開発・製造発売会社
北里第一三共ワクチンを設立した。

北里研究所のワクチンの製造・研究開発機能を継承し、ヒト用の感染症予防・治療ワクチンの研究開発、製造、販売を行ってきた。

参考 2011/8/26 新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金

2012年3月2日、GSK Biologicals(ベルギー)、GSK Japan、第一三共はワクチン事業における戦略的提携として、折半出資による合弁会社ジャパンワクチンの設立の契約を締結したと発表した。

日本の医療ニーズに合致したワクチンの迅速な供給を実現するべく、GSKと第一三共が、ワクチンの後期臨床開発、マーケティング、営業機能を担う新会社を設立することとした。

ジャパンワクチンは7月2日に事業活動を開始した。

北里研究所と第一三共との合弁、北里第一三共ワクチンは存続する。

2012/3/6 第一三共とグラクソ・スミスクライン、ワクチン事業で戦略的提携

北里第一三共ワクチンは2015年6月および2017年9月に財務基盤の強化を図る目的で募集株式の発行を行い、第一三共がその総数を引き受け、同社の議決権比率を93.3%とした。

第一三共は、2017年11月30日、第一三共グループにおけるワクチン事業の基盤強化を図ることを目的に、北里研究所が保有する北里第一三共ワクチンの全株式を取得、北里第一三共ワクチンを完全子会社化した。

第一三共は、2018年4月27日の取締役会において、北里第一三共ワクチンを生産に特化した機能子会社とする再編方針を決定した。


これに基づき、今回の決定を行った。


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