BPとアゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR:State Oil Company of Azerbaijan Republic) は12月20日、トルコでワールドスケールの石油化学コンプレックスを建設・運営するJVの設立を検討するための覚書 (HoA) を締結したと発表した。
トルコ西部のAliagaに建設するもので、年産34万トンのベンゼン、84万トンのパラキシレン、125万トンのTPAを生産する計画で、2013年のスタートを目指す。
立地は、SOCARのトルコ子会社が51%を所有するPetkim Petrochemicls の敷地内で、原料はPetkim Petrochemicls と同社が建設中の STAR Refinery から供給を受ける。
既存の石化コンプレックスと新設の製油所、インフラと統合することで、建設費が大幅に節減できると期待している。
BPの最新技術を使用する。
(Petkim Petrochemicls Complex )
トルコの石油化学進出は1962年に決められ、1965年にPETKIM Petrokimya Holding が設立された。
1972年から76年にかけて Yarimca Complex でSM、PS、SBR、LDPE等がスタート、次いで Aliaga Complexでエチレンからのコンプレックスが1985年以降スタートした。
(その後、Yarimcaは老朽化で閉鎖された)
トルコ政府は2007年7月、国営石化会社Petkem民営化のため株式の51%の入札を実施した。
10月に入り、首相を含む Higher Privatization Council は2,040百万ドルで2位で入札したSocar-Turcas-Injaz joint investment group を売却先に決めた。
2007/11/6 トルコの国営石化会社 Petkim 売却で逆転劇
売却先に決まった Socar-Turcas-Injaz joint investment group はアゼルバイジャンの石油会社Socar、カザフスタンのKazmunaigaz 、トルコの石油会社Turcas Petroleum とサウジの Injaz Projects のコンソーシアムであったが、最終的に51%を取得したのはSOCAR & Turcas Consortiumであった。
Groupはこの時点で新しい製油所 STAR Refinery の建設を決め、Petkimの立地の一部を割り当てた。2010年に建設のライセンスを取得した。
2011年にTurcas Petroleumが撤退、Socarが51%株主となった。現在、同社はIstanbul 株式市場に上場され、残り49%は一般株主が所有する。
(STAR Refinery)
現在、建設中で、原油処理能力は10百万トン。建設費60億ドルで、間もなく完成する。
Petkim Petrochemicls Complex の製品と能力は下記の通り。(千トン)
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