速報 英下院、ブレグジット協定を歴史的大差で否決

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英議会下院(定数650)は1月15日午後8時半すぎ、Brexit について英政府がEUとまとめた離脱条件の協定の承認採決を行い、432対202の大差でこれを否決した。メイ首相にとっては、大きな敗北となった。

また、これを受けて最大野党・労働党は、政府に対する不信任案を提出した。16日午後7時(日本時間17日午前4時)に投票が行われる予定で、採択されれば総選挙となる可能性がある。

英国は3月29日にEUを離脱する予定だが、離脱の方法や時期についての先行きはますます不透明になった。

投票の結果は次の通りで、与党・保守党から118人の議員が造反した。一方、労働党議員でメイ首相の協定を支持したのはたった3人だった。

議員 議長他 議決権 賛成 反対 棄権
保守党 318 2 316 196 118 2
民主統一党*1 10 10 0 10 0
労働党 256 2 254 3 248 3
スコットランド国民党 35 35 0 35 0
自由民主党 11 11 0 11 0
独立党 *2 8 8 3 5 0
シン・フェイン党*3 7 7 0 0 7
プライド・カムリ*4 4 4 0 4 0
緑の党 1 1 0 1 0
合計 650 4 646 202 432 12


*1 北アイルランド地域政党で閣外
協力

*2 当初議席ゼロ、その後、労働党から6名、自由民主党から1名、無所属から1名が独立党に移った。
   賛成は元労働党1、元無所属1、元自由民主党1の3名

*3 シン・フェイン党はアイルランドのナショナリズム政党
  エリザベス2世女王への宣誓を拒否して登院せず、議員歳費も受け取らず

*4 プライド・カムリはウェールズの地域政党で、独立国ウェールズを建国することを最終目的としている。

メイ首相は、採決後の声明で、現職に留まることを表明した。さらに、政府の目標はあくまでも秩序ある離脱で、政府の批判勢力が懸念するような、3月29日の離脱期限まで時間切れを目指すことなどあり得ないと強調した。



付記  

英国議会下院は1月16日、最大野党・労働党が出したメイ政権への不信任案を、賛成306、反対325の反対多数で否決した。
閣外協力の民主統一党に救われた。

議員 議長他 議決権 賛成 反対 棄権
保守党 318 2 316 0 314 2
民主統一党 10 10 0 10 0
労働党 256 2 254 251 0 3
スコットランド国民党 35 35 35 0 0
自由民主党 11 11 11 0 0
独立党 8 8 4 1 3
シン・フェイン党 7 7 0 0 7
プライド・カムリ 4 4 4 0 0
緑の党 1 1 1 0 0
合計 650 4 646 306 325 15

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