SABIC、カーボンナノチューブJVの過半数を取得 

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SABICは1月17日、2014年12月設立のカーボンナノチューブのJV Black Diamond Structures (BDS)の株式の過半数を取得したと発表した。 今後は、SABICのスペシャリティ事業の傘下に加わることになる。

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SABICは2015年1月5日、米国のMolecular Rebar Design との間で、特定の市場向けのカーボンナノチューブ(CNT)を開発・販売するため、合弁契約を締結したと発表した。

JVの名称はBlack Diamond Structures LLC で、Molecular Rebar Design 社のユニークなCNT技術 "Molecular Rebar" を使う。

2015/1/16 SABIC、カーボンナノチューブでJV  

BDSは、米テキサス州オースティンに本社、量産工場およびワールドクラスのバッテリ試験能力を有しており、世界の160社以上におよぶバッテリメーカーと協力してい る。

Black Diamond Structuresは独自の改質技術を用いたカーボンナノチューブMOLECULAR REBAR®を製造・販売している。これは、鉛電池およびリチウムイオン電池を使用したエナジーストレージ用途の性能向上に大きな可能性を提供するものである。
同社はエネルギー貯蔵市場におけるMOLECULAR REBAR®の独占使用権を保有している。

カーボンナノチューブは、一般的な製法(アーク放電法レーザーアブレーション法、流動床リアクターなど)では、沢山のナノチューブが絡まった束の"fuzzy balls"の状態で生成する。長さ、直径、らせん度が揃っていないだけでなく、ナノチューブの配向や配列もまったくのランダムということが多い。また、不純物が残留する傾向にあり、実際の用途において、電気的および機械的な材料特性に制約が生じることになる。

絡まった束をほぐし、理想的なチューブにしないと利用できないが、通常のやり方では難しく、これが商業利用を妨げている。

Molecular Rebar Design の"Molecular Rebar"は、一般に入手できる"fuzzy balls"の状態のCNTからスタートし、いくつかの工程を経て、理想的なアスペクト比(60~100)の綺麗なチューブになる。

BDSでは、「この独自のナノ材料は、新たな投資を必要とせず既存のバッテリー製造プロセスに直接組み込むことができるため、電池メーカーは次世代バッテリーの迅速な開発が可能となる。試験の結果では、MOLECULAR REBAR®タイプのカーボンナノチューブは鉛電池のサイクル寿命を大幅に改善し、またリチウムイオン電池の性能向上によって電力容量の増加に対する業界ニーズに応えうることが示されてい る」とコメントしている。

SABICでは、「BDSのカーボンナノチューブ技術を活かし、エナジーストレージ市場で要求される厳しい課題の数々に取り組んでいく。特にBDSは、充電率、バッテリーサイクル寿命、エネルギー密度を大幅に改善可能なソリューションを求める電池メーカーに画期的なメリットを提供 する」と話している。

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マサチューセッツ工科大学の研究者が、電池の電極の一方にカーボンナノチューブを使用することで、従来のリチウムイオン電池よりも電力量が大幅に増大し、電極材の単位質量あたりの電力量を最大10倍にまで、大幅に増大できることを発見した。


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