Saudi AramcoとTotal は2月1日、韓国の大林産業(Daelim)との間でポリイソブチレン(PIB)製造の覚書に調印したと発表した。
Saudi AramcoとTotal は、Jubailにある両社JVの SATORP製油所に隣接して、ワールドクラスの混合ガス(エタンが50%、製油所のオフガスが50%)スチームクラッカーを建設し、年産150万トンのエチレンを生産する計画(Amiral)を推進している。(下記)
大林産業は、Amiral complexからの原料を使用して、年産80千トンのポリイソブチレン(PIB)工場を建設することを計画している。2024年のスタートを目指す。基本設計(FEED)は2月にスタートし、年内に終了する。
ポリイソブチレンは、イソブテンの重合による長鎖状炭化水素によって構成されており、化学的な安定性と、通常の条件下での高い電気特性、耐候性、耐酸化性を備えた液状ポリマーで、無色透明・無毒で、疎水性にも優れている。
用途は、接着剤、潤滑油、添加剤、チューインガム基礎剤、医療用途粘着剤など。
大林産業の技術を使用し、1プラントでconventional PIB(CPIB) からhighly reactive PIB (HR-PIB)までの生産ができる。
PIBの生産はサウジで初めてとなる。
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Saudi Aramco は2018年8月15日、取締役会がサウジでの石油化学計画を承認したと発表した。Total とのJV SATORP 製油所での石油化学計画で、Amiral と呼ばれる。
SATORPはフランスのTotal とのJV (Saudi Aramco 62.5%、Total 37.5%)で、Jubail に日産40万バレルのワールドクラスの製油所を建設(2014年の手直し増設で現在能力は44万バレル)、Arabian Heavy 原油を精製して、高品質の石油製品を製造する。世界でも最も効率のよい製油所の一つと見られている。
ディーゼルとジェット燃料の生産を最大化することを狙っており、これに加え、パラキシレン(年産70万トン)、ベンゼン(同14万トン)、ポリマーグレードプロピレン(同20万トン)を生産する。
当初は 25%分を公募し、両社は37.5%ずつとなる予定であったが、公募増資を取り止め、当初比率で倍額増資をしている。
2009/6/22 Saudi Aramco、製油所建設を再開
今回の石油化学計画は、4月10日にサウジ皇太子のパリ公式訪問中にAramcoとTotalが覚書を調印した。
精油所に隣接して、ワールドクラスの混合ガス(エタンが50%、製油所のオフガスが50%)スチームクラッカーを建設し、年産150万トンのエチレンを生産する。
投資額は約50億ドル程度で、両社は2018年第3四半期にfront-end engineering and design (FEED)を開始する。
エチレンは、第三者が建設する誘導品工場に供給する。これらの投資額は40億ドル程度を見込むとしたが、その後50億ドルとされた。2024年のスタートを見込む。
2018/8/20 Saudi Aramco、サウジと米国での石油化学計画を承認
AramcoとTotal は2018年10月、新たな石油化学コンプレックス建設に向け、FEED (FrontEndEngineeringDesign) を開始すること合意した。
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