Aramco、Catalytic Crude to Chemicals技術の開発・商業化促進のため Axens 及びTechnipFMC と提携

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Saudi Aramcoは1月30日、Axens 及びTechnipFMC との間で、原油から直接化学品を生産する Catalytic Crude to Chemicals (CC2C™) 技術の開発及び商業化の促進のための共同開発・協力契約を締結した。2021年までの商業化を目指す。

Axensはフランス石油・新エネルギー研究所のグループ企業で、石油精製、石油化学、ガス、代替燃料業界において先端技術触媒吸着剤サービス等を提供する。

TechnipFMCは、2016年にフランスのTechnip S.A. と米国のFMC Technologies Inc.が合併してできた。世界50か国以上で油田開発などの技術提供や建設事業などを行う。

CC2C™は、国際石油交流センター主導のもと、JXTGエネルギーとサウジのKing Fahd University of Petroleum & Mineralsの協力で開発されたHS-FCC™(高過酷度流動接触分解)をベースにするもの。

Saudi Aramco、Axens、TechnipFMCは HS-FCC™ technology Allianceのメンバーで、両社は HS-FCC™ 技術の独占ライセンサーである。

JX と Aramco、King Fahd University などは2010年6月に、従来型の流動接触分解(FCC)プロセスのライセンサーであるAxens 及び Stone & Webster と、HS-FCC™ 技術の普及促進のための協力体制を構築した。Technipは2012年にStone & Webster の化学工業部門を買収した。

Aramcoは既に2018年1月に、この技術の開発のため、CB&I (現在のMcDermott) 及び Chevron Lummus Global との間で Joint Development Agreement を締結している。

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CC2C™のベースのHS-FCC(高過酷度流動接触分解)は、既存の流動接触分解(FCC)がガソリンを生産するのに対し、重質油を分解してプロピレン、ブチレンなどのライトオレフィン類を効率良く生産するプロセス。


原料の重質油は粉末状の触媒と共にダウンフロー型の反応器に投入され、反応器中を落下する一瞬の間に反応が起こる。高温(600℃)かつ短時間(0.5秒)であることがこの反応の特徴。
反応後の生成物は分離器により触媒から分離され、反応器から取り出される。

一方、反応後の触媒は触媒洗浄塔を経由して触媒再生塔に送られ、反応中に付着した炭素分を除去することにより再生される。 再生後は再び反応器に送られ反応に用いられる。
また、再生中に炭素分の燃焼により得られた熱は反応熱として利用される。

2000年~2004年に国際石油交流センター(JCCP)の技術協力事業として、King Fahd University of Petroleum & Minerals、Saudi Aramcoと、サウジアラビアにて、30バレル/日の小規模装置の建設運転を実施した。

2007年~2008年に石油産業活性化センター(PEC)の技術開発事業として、3,000バレル/日の実証化装置の設計を実施

2011年4月から、JXTGエネルギーの水島製油所にて重質油処理量3,000B/D(プロピレン生産量140,000トン/年)のセミ商業化装置運転を行っている。

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HS-FCCでは原油の60%以上を化学品に改変する。

AramcoではCC2C™で原油の70~80%を化学品に改変することを狙っている。


Saudi AramcoとSABICは2017年11月26日、サウジ国内での原油から化学品までの統合コンプレックス(COTC Complex : Crude Oil To Chemicals complex ) 設立のMOUを締結したと発表した。

日量40万バレルの原油を処理し、年産約 900万トンの化学品やベースオイルを生産するもので、2025年の生産開始を見込んでいる。

SABICは2018年4月26日、この計画の管理及び基本設計(FEED)の契約を米国のKBRと結んだと発表した。

両社は2018年11月1日、立地をYanbuに決めたと発表した。

2017/11/30 Saudi AramcoとSABIC、Crude Oil-to-chemicals JVのMOU締結

 

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