欧州委員会は3月20日、米Alphabet Inc.傘下のGoogleがインターネット広告事業で反競争的行為があったとして、14億9000万ユーロ(17億ドル)の制裁金を科したと発表した。 今回の制裁金は2018年の売上高の1.29%に相当する。
Googleは、利用者が検索したキーワードに関連した広告をサイトに表示する コンテンツ連動型広告配信サービスのGoogle AdSenseと呼ばれる事業を展開している。広告がクリックされるごとに収益の一部をサイト側に提供する。
欧州委によると、Googleは2006年から2016年にかけて同社のGoogle AdSense を利用するウェブサイトに対し、競合サービスが配信する広告を掲載しないように求めたり、競合サービスへの乗り換えを制限したりして公正な競争を阻害した。
2006年以降、契約に独占条項を入れ、他社の広告を入れさせないようにした。
2009年3月に独占条項を変更し、"Premium Placement" 条項にした。Google分を最もよい場所に複数いれることを求めた。
2009年3月に競合者の広告の表示を変更する場合、事前に書面で了承を求めることにした。
欧州委によると、欧州でのGoogle のネット広告分野の2006~2016年の市場シェアは70%以上だった。
Margrethe Vestager 欧州委員(競争政策担当)は記者会見で「Google不適切行為が10年以上続き、競争による他社の技術革新や消費者の利益を損ねた」と批判した。
Google幹部は3月20日、「欧州委の懸念に対応するため、すでに当社製品に広範囲の変更を実施した。今後数カ月以内に、欧州の競合他社により認知されるよう一段と改善を行う」と述べた。
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欧州委がGoogle に巨額の制裁金を課すのは買い物検索、携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」に続いて今回で3例目となった。
EUの欧州委員会は2017年6月27日、Googleがインターネット検索で自社のサイトが有利になるようにし、EU競争法に違反したとして、2,424,495 千ユーロの制裁金を命じたと発表した。
Googleはネット検索市場での支配的な地位を乱用し、商品価格を比較する際に同社のサイト Google shopping を競合他社のサイトよりも目立つように表示されるようにすることで、公正な競争を阻害した。
2017/7/4 EU、Google に24億2千万ユーロの制裁金
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欧州委員会は2018年7月18日、Google に43億4000万ユーロ(約5700億円)の制裁金を払うよう命じた。
携帯端末向けの基本ソフトAndroid を巡って、EU競争法(独占禁止法)に違反したと判断した。
2018/7/27 欧州委員会、Googleに罰金5700億円
これに対応するため、Google は2018年10月16日、欧州域内で売るスマートフォンについて、端末メーカーに無料提供していたメールや地図ソフトを有料化すると発表した。
2018/10/23 Google、欧州でアプリ有料化、EUの競争法違反制裁に対応
同社は本年3月19日、基本ソフト (OS) 「アンドロイド」のユーザーに対し、自身が好むブラウザーや検索アプリを選択するよう促す方針だと明らかにした。
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