ノルウェーの政府系ファンドが「石油外し」

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ノルウェー財務省は3月8日、世界最大の政府系ファンドであるノルウェー政府年金基金(Government Pension Fund Global ) が、石油・ガス関連株の一部を投資先から外すと発表した。

原油価格の下落による政府資金の長期の運用リスクを抑える。

FTSE Russell (ロンドンに拠点を置き、株価指数の算出・管理や関連する金融データの提供サービスを行う)が "Exploration and Production" と分類する企業を投資対象から除外する。
BPやShellのように"Integrated oil company "と分類される企業は除外されない。

エネルギー関連株は341銘柄 370億ドルを持つが、売却対象は134銘柄 80億ドルで、基金の合計の0.8%だけ。

基金が所有する株式で投資対象外となる企業は別紙の通り。

日本企業では下記6社が含まれている。
富士石油、出光興産、Inpex(国際石油開発帝石)、三愛石油、東亜石油、K&Oエネルギーグループ(
関東天然瓦斯開発と大多喜ガス が2014年に統合)

圧倒的に米国企業が多い。

売却は時間をかけて行い、中央銀行と協議して計画をたてる。

同基金はノルウェー政府が北海油田から得る収入を元に、世界の株式や債券、不動産などに分散投資しており、2018年末時点の運用残高は8兆2560億クローネ(約9000億米ドル)。  

運用を担う Norges Bank (中央銀行)は2017年11月、資源相場の変動によるリスクが比較的高いとして、石油・ガス株の投資除外を提言した。

財務省は、今回の決定は石油価格や、石油産業の将来の採算性や持続可能性についての特定の見方を反映するものでなく、政府の現在の石油政策は変えていないとしている。
「石油産業は今後も長年にわたりノルウェーの重要で主要な産業である」としている。

今回の決定は気候変動リスクに対処するねらいもある。再生可能エネルギーの成長性に注目し、川下や再生エネまで幅広く手掛ける総合企業は残す。

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