EUと英国は4月11日早朝、英国の離脱期限を10月31日まで再延長することで合意した。
但し、英国が5/23~26の欧州議会選挙中にメンバーである場合、英国は欧州議会選挙の義務を持つ。
英国が5月22日までに協定書を批准しない場合で、それにも関わらず欧州議会選挙をしない場合、延期は5月31日に終了する。
2019/4/11 Brexit 合意書
メイ首相は、それまでに協定書を批准し、離脱しようと図っているが、現状では非常に難しい。
独立党元党首で反EUのNigel Farageは2回目の離脱期限であった4月12日、「Brexit Party」を設立し、欧州議会選挙に向け活動を開始した。
既成の政治勢力を無能だと批判し、「過去数週間の間に目にしたのは、この国の歴史上最大の民主主義実践を故意に裏切る行為だ」などと述べた。
欧州議会議員は任期が5年。総議席は751で、英国は、本土が70議席、北アイルランドが3議席の合計73議席である。
前回は2014年5月22日に投票が行われた。選ばれた議員の党派は次の通り。
当選 | 前回比 | |
独立党 | 24 | +11 |
労働党 | 20 | +7 |
保守党 | 19 | -7 |
緑の党 | 3 | +1 |
スコットランド国民党 | 2 | ±0 |
自由民主党 | 1 | -10 |
プライドカムリ | 1 | ±0 |
国民党 | 0 | -2 |
Sinn Fein | 1 | ±0 |
民主統一党 | 1 | ±0 |
アルスター統一党 | 1 | ±0 |
合計 | 73 | ±0 |
英国の下院では、独立党は2017/6/8 選挙 で全員落選し、議席数ゼロとなったが、その後、労働党等を離党した議員が入り、現在は11名となっている。
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EUでは、BREXITを前提に既に議席の再配分をしていた。
英国のEU脱退によって空席となる73議席のうち、46議席は無くし、総議席数は751から705に削減された。
残り 27議席は下記の通り再配分された。
フランス(+5議席)、スペイン(+5議席)、イタリア(+3議席)、オランダ(+3議席)、アイルランド(+2議席)、スウェーデン(+1議席)、オーストリア(+1議席)、デンマーク(+1議席)、フィンランド(+1議席)、スロヴァキア(+1議席)、クロアチア(+1議席)、エストニア(+1議席)、ポーランド(+1議席)およびルーマニア(+1議席)。
今回、英国が選挙に加わる場合の扱いは決まっていないが、(離脱取り止めの場合を除き)10月31日までであるため、おそらく追加議席分で選ばれた議員は補欠とし、英国離脱後に就任するのではないかと思われる。
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