米下院は4月4日、イエメン内戦に介入するサウジアラビアへの軍事支援を停止するよう求める決議案を賛成多数で可決した。共和党から16名が賛成にまわった。
共和党 | 民主党 | 合計 | |
賛成 | 16 | 231 | 247 |
反対 | 175 | 175 | |
棄権 | 5 | 4 | 9 |
合計 | 196 | 235 | 431 |
欠席 | 3 | 3 |
欠員 1
1973年の戦争権限法に基づき、サウジ主導連合軍による空爆への支援を含め、米軍が議会の承認を経ずにイエメン内戦に関与することを停止するよう求めている。
本件では、上院は2018年12月に決議案を可決したが、当時は下院の多数派だった共和党が下院での採決を阻止したため頓挫した。
上院は本年1月末に再度、決議案を提出した。
民主党が多数派となった下院も、上院案を修正したうえで本年2月13日に決議案を248対177の賛成多数で可決した。230人の野党・民主党議員に加え、与党・共和党からも18人が賛成に回った。
米上院は3月13日、イエメン内戦に介入するサウジアラビアへの軍事支援を停止するよう求める決議案 (1月末に提案)を賛成多数で可決した。
共和党 民主党 民主系
無所属合計 賛成 7 45 2 54 反対 46 46 合計 53 45 2 100
2019/3/16 米上院、イエメンでのサウジ支援停止案を可決
この上院の決議案は、下院が2月13日に可決した案と異なっているため、今回下院で再度決議したもの。
米国の戦争権限法は、大統領の戦争宣言などを経ずに米軍が外国での「敵対行為」に携わる場合に、上下両院で決議案を可決すると敵対行為を停止できると規定している。
しかし、ホワイトハウスは2月の下院の議決時に、トランプ大統領は拒否権を行使する方針だと明らかにしている。
トランプ大統領は3月15日、国家非常事態宣言を巡り議会が可決した同宣言を無効とする決議案に拒否権を発動したが、これに次ぐ2件目となる。
付記 大統領は4月16日、拒否権を発動した。
議会が拒否権を覆すには両院で 2/3 以上の票が必要だが、現状では難しい。
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