損益は前期を大幅に下回った。
単位:億円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益は下記の通り。2016/3からはコア営業利益で、これまで営業外損益扱いで除外されていた持分法損益等を含む。
セグメント内訳:
前年度はMMA部門の営業利益の伸びが大きかった。特にモノマーの市況が上昇した。MMAのコア営業利益は1096億円となり、前年を717億円上回り、これは全社の増益額とほぼ同じであった。
石化も増益であった。
本年は機能商品部門が減益となり、ケミカルズ部門のうちのMMAと石化がいずれも減益となった。ケミカルズのうちの炭素と産業ガスは好調だった。
ヘルスケアについては、既報 の田辺三菱製薬の大減益が影響している。
産業ガスについては、下記の大陽日酸を参照。
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その他差には、受払差・持分法投資損益差等の金額が含まれる。
機能部材は、情報電子・ディスプレイ関連製品等での販売数量の減少に加え、原料価格上昇や固定費の増加等により減益。
MMAは、下期における中国を中心とした大幅な需要の減速による販売数量の減少等により減益となった。
石油化学は、定期修理の影響に加え、昨年末以降の原料価格急落に伴う受払差損等により減益。
炭素は、ニードルコークスの市況上昇に伴う原料と製品の価格差拡大等により増益。
黒鉛電極はニードルコークスとピッチを捏合したのちに成形するが、黒鉛価格が急騰している。(昭和電工決算 参照)
更にEVに使用されるリチウムイオン電池の負極材としてニードルコークスが使用され始めたことも、ニードルコークスの需給逼迫に追い打ちをかけた。
2020年3月期予想では、機能商品部門や炭素、産業ガスは増益(特に産業ガスが大きい)となるが、田辺三菱製薬の大減益が響く。
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大陽日酸の業績は下記の通り。三菱ケミカルHDの出資比率は50.7%。
大陽日酸は2018年7月5日、米国のPraxair, Inc.による欧州事業(一部)の分割譲渡に係る入札に参加し、同日付でPraxairと子会社株式の売買契約を締結したと発表した。
2020年3月期にはこれがフルに貢献し、欧州ガス部門が大増益となる。
2018/7/13 大陽日酸、米国Praxairの欧州事業を買収
単位:億円 (配当:円) |
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2018/3 | 2019/3 | 増減 | 2020/3予想 | |
国内ガス | 314 | 298 | -16 | 306 |
米国ガス | 136 | 156 | 20 | 190 |
欧州ガス | ー | 66 | 66 | 265 |
アジア/オセアニア | 92 | 91 | 1 | 115 |
サーモス | 77 | 92 | 14 | 94 |
全社&非コア | -19 | -45 | -26 | -20 |
合計 | 601 | 658 | 57 | 950 |
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