世界の高吸水性樹脂メーカーの能力 

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SAPの世界の各社の能力は次の通り。(千トン)

前記の日触と三洋化成の能力は今回両社が発表した。

その他は過去の情報から筆者が推定したもの。

2010/12/22  BASF、高吸水性樹脂を増強

2011/8/4 日本の各社、高吸水性樹脂を増強

「その他計」は日触発表の能力グラフから推定した。


1)住友精化
           

姫路 210
フランス
Arkema 委託
47
シンガポール 129
韓国 (59 x 2) 118
合計 504


住友精化は2014年5月28日、韓国の麗水市に高吸水性樹脂製造設備(年産59千トン)を建設することを決めたと発表した。
既に、第二期(年産59千トン)も稼働している。

なお、日本だけをとると、統合会社は480千トン、住友精化は210千トン、合計 690千トンで、統合会社はシェアが70%になる。また、これまでの3社が2社になる。

公取委をクリアしているのだろうか。

2) BASF

欧州 Antwerp 210
Mannheim 25
米国 Freeport, TX 215
タイ Rayong 20
中国JV 南京(BASF-YPC) 60
ブラジル 60
合計 590


BASFは2011年10月11日、ブラジルのCamaçariに60千トンプラントを建設すると発表。生産開始は2014年末。

3) Evonik(元Degussa)

同社(当時はHuls)は1991年にStockhausen を買収した。米国(75千トン)、ドイツ(85千トン)、合計160千トンの能力を有していた。

2006年2月にDegussa はDowの高吸水性樹脂事業を買収した。
Dowのドイツのプラント(80千トン)を取得、米国のMidland
プラント(75千トン)では 一定期間 Dow に製造委託を行う。

これら取得時の能力は315千トンだが、その後増強している。

2016年9月の報道で、能力を40千トン減らし、530千トンにしたとある。

ーーー

なお、これとは別に、EvonikはサウジのJubailにJVを持つ。

Tasnee とSaharaのアクリル酸コンプレックスは以下の通り。

製品 エチレン、プロピレン、PE 持株会社 アクリル酸 高吸水性樹脂
社名 Saudi Ethylene and Polyethylene
(SEPC)
Saudi Acrylic Acid Saudi Acrylic Monomer
(SAMCO)

Saudi Acrylic Polymers
(SAPCO)
出資 Tasnee & Sahara Olefins 75%
LyondellBasell   25%
Tasnee
Sahara
Saudi Acrylic Acid 75%
Rohm & Haas(Dow) 25
%
Saudi Acrylic Acid 75%
Evonik 25%
能力 エチレン   1,000千トン
プロピレン   285千トン
HDPE     400千トン
LDPE     400千トン
アクリル酸  250千トン 高吸水性樹脂 80千トン
原料ソース SEPCのプロピレン SAMCOのアクリル酸


2011/8/31 Evonikも高吸水性樹脂を増強

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