Bayer、Animal Health事業をElancoに売却

| コメント(0)

Bayerは8月20日、米国の Elanco Animal Health との間でBayerのAnimal Health 事業を売却する契約を結んだと発表した。

売却額は76億米ドルで、うち53億ドルは現金で、残り23億ドルはElanco株で決済する。今後、独禁法当局の審査を経て、2020年央に取引を完了する。
Bayerは受け取ったElanco株式を時間をかけて売却する意向。


Bayerは2018年
6月7日に総額625億ドルのMonsanto 買収を完了した。

Bayerは11月29日、合理化策を発表した。今後の事業の方向を明確化するとともに、大規模な合理化を打ち出し、株式市場にアピールした。

合理化の内容は次の通りで、医療用医薬品と農業関連に専従する" global leader in life sciences" を目指す。

競争力を強化し、2022年にはMonsanto買収に伴うシナジー(10.4億ユーロ)を含め、年間26億ユーロの貢献を見込む。

  合理化
コア
事業
Pharmaceuticals ・イノベーションの加速、社内R&Dのリストラ
・血友病事業:ドイツWuppertalの第Ⅷ因子設備を使わず、
 米Berkeleyの組換え第Ⅷ因子設備に集中
 
Consumer Health ・外部での開発が有利と思われる製品の切り離し
 スキンケア (Coppertone™)、フットケア (Dr. Scholl's™) など
Crop Science ・Monsanto事業との統合
Animal Health ・処分を検討(やり方は今後決める)
Corporate  
Currenta (60%持分) ・処分を交渉する。→ 売却決定
合計  

2018/12/3 Bayer、大規模な合理化策を発表、人員整理 12,000人 

Animal Health については「処分を検討」としていた。今回、これを売却した。

Currentaについて:

Bayerはドイツに、Leverkusen、Dormagen、Krefeld-Uerdingenの3つのChempark を持つ。石油化学等が中心である。

Bayer AGと、Bayerから分離したLanxess AG が共同で使用しているため、Chemparkの運営(用役、環境、安全、保安、分析、教育、その他のサービス)をBayer 60%、Lanxess 40% のJVのCurrenta GmbHで行ってきた。このJVはChemparkの外の需要家にもサービスを提供している。

Bayer は2014年に、Life Science 事業(HealthCare と CropScience )に注力することとし、MaterialScience事業を別会社として上場させることを決め、2015年9月1日、Covestro として分離独立した。

2015/9/2 Bayer のMaterial Science 部門、Covestro として分離独立

MaterialScience事業の分離で、今やこれらのChemparkの中でBayerが占める割合は大きく減少し、Currenta GmbH の60%を保有するのは正当化できないとし、「処分を交渉する」としていた。

Bayer (60%保有)とLanxess(40%保有)は2019年8月7日、3つのChemparkのオペレート企業のCurrenta を35億ユーロでMacquarie Infrastructure and Real Assets (MIRA) に売却することで合意した。

ーーー

Elanco は動物用医薬品メーカーで、1954年に米国のEli Lilly and Company の一部門として設立された。

Eli Lillyは2018年に数カ月にわたりエランコ事業の見直しを行い、同年7月、同社をスピンオフし、ヒト用の医薬品に専念することを決めた。

本年に入り、Eli Lilly は保有するElanco株式の80.2%Eli Lillyの普通株と交換した。これにより、37億ドルの売却益を計上した。
その後、残りの19.8%を一般に売却した。

Elanco Animal Health Incorporated は3月11日、完全独立企業になったと発表した。

今回のBayerのAnimal Health 事業の買収により、同分野で2位に浮上する。


コメントする

月別 アーカイブ