FRB、10年半ぶり利下げ、資産縮小も終了

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米連邦準備理事会(FRB)は7月31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を、年2.25~2.50%から年2.00~2.25%に引き下げた。


FRBは再び金融緩和路線に転じる。但し、パウエル議長は「景気循環の途中の調整」と述べ、長期の利下げ局面入りは否定した。

利下げの理由を「海外経済の動向とインフレ圧力の停滞」とし、景気悪化を未然に防ぐ「予防的利下げ」に踏み切った。

又、米国債など保有資産を縮小する「量的引き締め」も、2カ月前倒しして終了することにした。

当初、米連邦準備理事会は、2019年1月以降、毎月500億ドルのオートパイロット(自動操縦)形式で進め、2.5~3.0兆ドルの水準になるまで淡々と圧縮するとしていた。終了時期は2021年から2022年にかけてと示唆していた。

2019年2月20日に公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、2017年秋から続く保有資産の縮小を2019年中に終了する方針を明らかにした。

3月20日の米連邦公開市場委員会で「量的引き締め」は2019年9月末で停止すると決めた。

今回、7月末の終了を決めた。

付記 

米連邦準備理事会(FRB)は10月11日、短期金融市場の資金不足を解消するため、短期国債を月600億ドルのペースで購入すると発表した。
10月15日から開始し、少なくとも2020年4~6月期まで続ける。

米市場は資金需給が逼迫して短期金利が急上昇するなど不安定な状況が続いていた。

FRBの発表によると、アメリカの雇用市場はなお力強く、経済活動も堅調に伸びている。

「新規雇用はここ数カ月、平均して手堅く伸びており、失業率は低い値を維持している」


「家計支出の伸びは年初から回復してきていたが、企業固定投資の伸びは緩やかだ」と分析した。

また、「12カ月ベースで見ると、全体のインフレ率と食品・エネルギーを除くインフレ率は2%以下を推移している。」

この値がインフレ目標を下回っているため、利下げに踏み切ったとFRBは説明した。

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Trump大統領はかねてから利下げを要求していたが、ツイッターで下げ幅が小さいと不満を表わにしている。

いつも通り、パウエルは我々を失望させた。

As usual, Powell let us down, but at least he is ending quantitative tightening, which shouldn't have started in the first place - no inflation.
We are winning anyway, but I am certainly not getting much help from the Federal Reserve!

「これが長期的・野心的な利下げサイクルの始まりで、中国やEU、世界中の国々と足並みを揃えられるようになる」と言うのを期待していたのに。

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