発表文:
米国は中国の米国向け輸出の3000億ドル分に10%の追加関税を課すると発表した。これは中国と米国のトップの会談の重大な違反である。
中国の関税委員会は8月3日以降、新たに購入する米国農産品に追加関税を課することを排除しない。中国の関連企業は米国農産品の購入を停止した。
中国市場は大規模であり、米国産の高品質農産物の輸入には将来性がある。しかし、米国側が首脳会談の共通認識を真摯に実行し、発言の信頼性を高め、約束したことを実行し、両国の農業協力に向け必要な条件を整えることを望む。
トランプ大統領は、中国が約束した米国農産品を購入していないと主張するが、人民網によると、中国の国家発展改革委員会の叢事務局長は8月5日、次の通り述べた。
中米両国トップの大阪での会談後、中国は米国産農産品の調達をめぐり協力への誠意を積極的に示し、大きな進展を遂げたが、米国産農産品に競争力が欠如するといった現実的な問題も存在する。
大阪会談から7月末までの間に、米国産大豆227万トンが新たに船積みされて中国に運ばれ、8月には200万トンが積み込まれる予定で、双方の企業が契約調印した大豆1400万トンは、9月に積み込む予定の30万トンを残すばかりとなった。
7月19日より中国の関連企業は米国の大豆、コーリャン、小麦、トウモロコシ、綿花、乳製品、干し草、エタノール、ワイン・ビール、果物、果物加工品などの農産品の調達について、持続的に価格問合せを行ってきた。
8月2日夜までに、大豆13万トン、コーリャン12万トン、干し草7万5千トン、小麦6万トン、豚肉・豚肉加工品4万トン、綿花2万5千トン、乳製品5700トン、果物400トン、果物加工品4500トンの契約に調印した。
契約が成立した農産品はすべて、中国企業が国務院関税税足委員会に輸入関税の上乗せ対象リストから外すよう申請している。
現在、エタノール、トウモロコシ、大豆油、ワイン、ビールなどの農産品の取引がまだ成立していない主な原因は、これらの米国製品に価格競争力が欠けていることにある。
エタノールの場合、昨年3月と7月、米国が中国に対して発動した通商拡大法232条と通商法301条に基づく調査に対抗するため、中国は米国から輸入されるエタノールについて通常の30%の関税をベースに、さらに15%と25%の上乗せを行い、現在の関税率は70%となっている。
米国の輸出企業の見積もりでは、301条調査に対抗して上乗せした25%の関税を除外しても、輸入関税コストを含んだ価格は中国国内市場の価格より30%以上高く、ビジネスにおける操作の可能性がない。トウモロコシの場合、米国の輸出企業の見積もりでは、上乗せされた関税を除外しても、中国に到着して輸入関税を支払った後の価格は中国国内価格よりも高く、企業は基本的に利益が出ない。
また中国のトウモロコシ市場は供給にゆとりがあり、中国の飼料企業のニーズは相対的に弱く、企業は調達にそれほど積極的ではない。また大豆の場合、以前は100万トン単位で輸入されていたが、今回新たに契約が成立したのはわずか13万トンで、これは主に中国国内で大豆飼料と大豆油脂加工のニーズが旺盛ではないこと、中国企業の海外産大豆の調達の意欲が低いことが原因だ。
また米国産大豆はタンパクと油脂の含有量がブラジル産を下回るため、価格はブラジル産を下回るべきだが、現在の価格はブラジル産に接近しており、中国市場では価格競争力がなく、従って取引量も少ない。
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